1オン可能になったパー4 松山英樹の攻め方は
◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 事前情報(10日)◇TPCソーグラス(フロリダ州)◇7189yd(パー72) 狙うか、刻むか、それが問題だ。米ツアー「ザ・プレーヤーズ選手権」の開催コース、TPCソーグラス・スタジアムコースは毎年のようにマイナーチェンジを施している。今大会で注目されるのが、前年より56yd短くなり1オンが可能になった12番、302ydのパー4だ。 大会を主催する米ツアーは、同ホールへの「リスクと報酬」のテーマを強調。普段の最後方のティの右前方に新設したティグラウンドを使用し、1オンを狙うか、決して広くはないフェアウェイに刻むかの選択を選手に強いている。 1オンを狙うためにはまず、グリーン左サイドに配置された池が警戒ポイントになる。ただし、松山英樹はこう言った。「左の池よりも、右のラフに入ると厄介。グリーンの傾斜が池に向かって(下って)いるので、簡単にはバーディが獲れない」。 開幕2日前の練習ラウンドでは、1回目はティショットをグリーン右奥のフェアウェイまで運んでバーディ、アイアンで刻んだ2回目は約70ydからピン奥4mにつけたもののパーに終わった。その後も右サイドからのアプローチを徹底練習したが、納得いく攻略ルートはどうも定まっていない様子。「(第1打を)刻んでも、なんとも言えない。状況次第ですね」。周囲では「1オン狙いはあまりにリスクが大きい」という声も聞かれる。日々のピンポジションと風向きで、その都度作戦を練ることになりそうだ。 初日を翌日に控えた10日(水)は、ウィリアム・マクガートとイン9ホールを回って最終チェックした。ショットの状態は「きょうもズタボロ」と切り捨て、ホールアウト後はすぐに練習を開始。「ノーバーディですよ。18番だけでしょう、ティショットがしっかり行ったのは…」 松山のため息をよそに、今週の予選ラウンドも最注目組のひとつ。ジョーダン・スピース、フィル・ミケルソンという超人気選手と一緒にプレーする。今後は6月のメジャー第2戦「全米オープン」(ウィスコンシン州エリンヒルズ)への仕上がりが話題のひとつとなっていくが「頭の中にはゼロですね。コースを知らないので、イメージもできない。自分がうまくなるだけです」。ただひたすら自身のコンディションを上げようと必死だった。(フロリダ州ポンテベドラビーチ/桂川洋一)
改造された12番ホール。練習ラウンドでティショットを放つ松山英樹 ※画像は9日 開幕前日は17番パー3で恒例のキャディチャレンジ。進藤大典キャディのティショットを笑顔で待つ松山英樹