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トレーニング中の石井琢朗選手に、ピンチを救ってもらったベイスたん。
赤いユニフォームが大好きになりました。

「ベイスたん、はますたの、いしいせんしゅの、
2000ぼんヒッツのプレート、しってるやよ!」

「へぇ、ほんと?うれしいなぁ」

「たくろうせんしゅ、つおいやよ!やさしいやよ!」

「ありがとう、ベイスたん」

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「もっと、ごかつやく、みたいやよぉ~(ぺくぺくっ)」
 
「ありがとう。でも、なかなかそうもいかないんだ」
  
石井琢朗選手は、やさしく、でも少しさみしそうに微笑みました。

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クールに決めていた石井琢朗選手ですが、
試合が進むにつれてどんどん力が入ってしまい…

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とうとうベイスたんを押しのけての大応援になりました。

「ああ、残念。負けてしまったね…」

「くやしいやよ!かなしいやよ!」

「ベイスたんはベイスターズが本当に好きなんだね」

「ベイスたん、ベイスターズ、すきーー!!(ぴょーんぴょーん)」

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石井琢朗選手は、優しく笑ってくれました。


「ベイスたん、はますたいきたいやよ!
とおい、とおい、旅路やよ!」

「ハマスタかぁ…。そうだ、僕の友人が今夜大阪まで
車で出かけるって言ってたから、
乗せて行ってもらえるように頼んであげるよ」

「ほんと?ほんと?うわーい!」

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「ベイスたん、お礼にらっぱっぱふくやよ!
いしいせんしゅの、おうた、れんしゅうしたやよ!」

そういうと、ベイスたんは自慢のラッパを取り出しました。
車は静かに走り出します。


♪駆け抜けるスタジアム 君の勇姿
明日(あした)の星を掴めよ 石井その手で


「いしいたくろうせんしゅ、さようならやよ!
いしいたくろうせんしゅ、ありがとうやよ!」

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カネシゲ タカシ

漫画家・コラムニスト。1975年生まれ、大阪府出身。 「週刊少年ジャンプ」にてデビュー。 現在は「週刊アサヒ芸能」や「スポーツナビ」に連載を持つほか、テレビ・ラジオ・トークイベントに出演するなど活動範囲を拡大中。 著書・共著に『みんなのプロ野球川柳』、『みんなの あるあるプロ野球』(ともに講談社)、『ベイスたんやよ!』(KADOKAWA)、『野球大喜利 ザ・レジェンド』(徳間書店)などがある。 元よしもと芸人。