前回は静岡・御殿場市の「御殿場高原 時之栖」を挙げた松井氏だが「もう一個、個人的に好きでスポーツに縁がある温泉といったら」と挙げたのが長野県の白馬村だ。
「ジャンプ台の近くにペンション街があり、温泉も湧くんです。白濁のいい温泉がありますよね。白馬八方温泉とか」
白馬村は白馬八方温泉をはじめ、白馬塩の道温泉、白馬姫川温泉、白馬かたくり温泉、白馬みずばしょう温泉、白馬龍神温泉と5つの源泉が湧き出る珍しい土地で、まさに温泉の郷。1冊2000円で2500円分使える「温泉共通入浴券」が用意され、お得に温泉めぐりもできる。
中でも「アンチエイジングの温泉」として人気なのが白馬八方温泉の「おびなたの湯」「八方の湯の露天風呂」。基準値以上の水素濃度を観測する日本唯一の天然水素温泉として知られ、老化の抑制、病気の予防など水素由来の抗酸化作用が期待できるという。
また、白馬村には5つのスキー場が点在し、特に1998年長野冬季五輪の開催地になった白馬八方尾根スキー場は日本スキーの聖地とされている。山頂と山麓の標高差が1000メートルを超え、国内屈指のパウダースノーと最長滑走距離8000メートルのロングクルージングを楽しめるのが大きな魅力だ。
そして、何より白馬といえば、あの長野五輪の名場面を生んだ舞台、白馬ジャンプ競技場を思い出す人も多いはず。98年2月17日、男子ジャンプ・ラージヒル団体で、原田雅彦がバッケンレコードに並ぶ137メートルの大ジャンプを決め、日本を金メダルに導いたシーンは、今なお日本五輪史において燦然と輝いている。
現在はノーマルヒルとラージヒルの間にあるリフト(大人460円、小中学生280円)に乗車すると、地上約140メートルの高さにあるスタート地点を体感でき、中2階にはオリンピックギャラリーも設けられている。勝負運を呼び込む縁起の良さから「必勝祈願」「合格祈願」の“聖地”にもなっている。
「冬はスキーと温泉。最高の組み合わせですよね」と松井氏。ちなみに「白馬」という地名だが、村も駅も「はくば」と読む一方で、標高2932メートルの山である白馬岳は「しろうまだけ」と読むのが正式。こちらは槍ヶ岳とともに北アルプスで人気を二分する山として登山者に愛されている。
【白馬村】
■住所
〒399−9301 長野県北安曇郡白馬村北城7025(白馬村観光局)
■アクセス
車:上信越自動車道 長野ICから90分
長野自動車道 安曇野ICから90分
電車:(東京駅から)北陸新幹線・長野駅→特急バス長野白馬線
(新宿駅から)特急あずさ・松本駅→JR大糸線・白馬駅
■公式サイト
https://www.vill.hakuba.nagano.jp/index2.html
取材協力:文化放送
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文化放送「池田純 スポーツコロシアム!」(毎週月 20:00~20:30)
パーソナリティ:池田純
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VICTORYでは、同番組内の人気コーナー「スポーツ湯めぐり紀行」の特別版を掲載。アスリート、スポーツにまつわる「とっておきの温泉話」を紹介している。第四回の“相方”はスポーツ専門誌「Sports Graphic Number」の元編集長で、昨年4月に総合月刊誌「文藝春秋」の編集長に就任した松井一晃氏が務めた。
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