中田氏が日本全国47都道府県を巡り、実際に触れた世界に誇れる文化や伝統、食、ものづくりなど「にほん」の「ほんもの」を紹介するWEBマガジン「にほんもの」と連動した内容になっている同番組。今回、前園氏は日本の食文化の一つとして、世界に誇れる水準へ発展を遂げている「スイーツ」の魅力を伝えるべくスタジオを訪問。20歳台前半以来だというラジオでの共演が実現した。中田氏がプロデュースするオンラインストア「にほんものストア」の“スイーツ専門家”に就任し、コラムなどで情報を発信していくことも決まっており、前園氏が中田氏に「オススメスイーツ3選」を紹介する形で、番組は進行した。
「にほん」の「ほんもの」を紹介するWEBマガジン「にほんもの」 中田氏が「1、2カ月に1度は会っている」といい、3学年の差がありながら「ヒデ」「ゾノ」と呼び合うほど親交の深い2人。1996年アトランタ五輪の日本代表でともにプレーした頃からの長い付き合いだ。前園氏がNHKの番組(「しこく絶景たび」)で四国をロードバイクで巡っていることを知った中田氏は「ゾノは、いろいろな場所をまわって『これおいしかったよ』『これ良かったよ』というものがあるというから、じゃあ紹介してよと。そんなくだりもあって、番組にお越しいただきました」とゲストに招いた経緯を説明した。
一方で、前園氏は、製菓会社東ハトの執行役員CBO(最高ブランド責任者)を務めて新しい商品の開発に携わったり、日本酒の蔵元とコラボしたキットカットをプロデュースしたりと、スイーツにまつわる仕事も多い中田氏が相手とあって「この人、何でも極めるでしょ。そんなストイックな人に、僕が気軽に食べておいしいなとか言っているスイーツを紹介するのは嫌になってきますよ」と苦笑い。「ロケで地方に行くと、楽しみは食べること。食事をした後に、地元の人においしいスイーツの店を聞いて食べに行ったりしているうちに、昔から好きだったプリンを極めようと思って」とスイーツにはまった理由を明かし、今オススメという以下の3つの逸品を紹介した。
①自由が丘「パティスリー・パリセヴェイユ」の「サブレ・オ・ショコラ・サレ」
フランス・パリの「ラデュレ」「アラン・デュカス」などの名店で修行した金子美明氏が2003年に自由が丘にオープンしたパティスリー。
前園 「チョコレートのお菓子だけど、ただのチョコレートじゃない」
中田 「名前からすると塩味(サレ=塩)がするってことね」
前園 「まずは食べてみて!」
中田 「この店は知っているけど、食べたことあるかな。うん、塩味が効いているね」
前園 「塩味にパンチがあるんだよね」
中田 「岩塩みたいな塩のパンチが来た後に、チョコで包まれるからくどくないね」
前園 「チョコクッキーって重いものになりがちだけど、この塩加減がすごくいいんですよ」
中田 「これ、ミーティングとかに出てきたらうれしい」
②広尾「アルノー・ラエール パリ」の「クイニーアマン」
フランス・パリに本店を置き、数々の賞に輝く名店。名物がブルターニュ地方の伝統菓子「クイニーアマン」で土日祝には1日2度焼き立てが提供される。
前園 「キャラメリーゼで表面がパリッとなっていて、中はしっとり」
中田 「焼き立てだと、もっと中身がふわふわな気がする」
前園 「僕はコーヒーと一緒に食べるのが好きなんですよ。本当はその場で食べるのが美味しいと思う」
③目黒・碑文谷「パティスリー ジュンウジタ」の「アルレット」
閑静な住宅街にひっそりたたずむ知る人ぞ知る名店。青木定治氏(「サダハル・アオキ」)の右腕として活躍したシェフ、宇治田潤氏が2011年にオープン。
前園 「パイを薄くつぶしたような焼き菓子」
中田 「シナモンが効いているね。すごく高級なバージョンのうなぎパイという感じがする。本格的にしたうなぎパイ」
前園 「確かに。ここはケーキもすごくおいしいんです」
そんな前園氏の3選に対抗するように、中田氏が紹介したのが恵比寿「レス」の「パネットーネ」。パネットーネとは、イタリアでクリスマスの定番とされるケーキで「普通のものは外が硬くて、そんなに好きでもないんだけど、そこのパネットーネは本当に美味い」と絶賛。「イタリア人の男性と日本人の女性のシェフが一緒にやっていて、もうふわふわ。1人で1個簡単に食べちゃうくらいおいしい。昨年のクリスマスには友達何十人に送ったかなというくらいで、イタリアの一般的なものとは雲泥の差。多くの人から『あんなの食べたことない』と言われましたね」と熱っぽく語った。
日本全国を旅して、そこで出会った文化・伝統・食などの魅力を番組やネットで紹介している中田氏だが、この日の番組では、そこにはある「思い」と「こだわり」にも言及した。
中田 「僕は、大体初めてのケーキ屋さんに行くとショートケーキとチーズケーキを買うんですよ。どこにでもあるもので、まずレベルを見る。それで、もう一回行くかどうか考える。自分で店の情報などを調べて、ちょっと気になって1日休みがあったら、朝から晩まで5、6軒とかまわりますね。買って、食べて、買って、食べて。最近はパンでも、それをやるようになっていて、時間があると研究していますね。普通に並んでいますよ。それを何度も繰り返しながら、あれは良かったとか。もう長いことやっていますね」
前園 「ヒデは研究者だからね」
中田 「知ると楽しいし、誰かにあげたときに喜ばれた瞬間が好き。自分のためにというより、みんながびっくりした顔が好き」
今後は「にほんものストア」のスイーツ部門でコラボもする。「ゾノが紹介する全国のおいしいスイーツを発信していこうと思っています」(中田氏)、「うれしいけど、責任も出てくるので頑張ります!」(前園氏)。そして、話題は15年前に出会った際の“秘話”から、今後のサッカー界との関わりに及んだ。
≪中田英寿と前園真聖がラジオで久々共演<前編>≫・了
(後編に続く)
【番組概要】
放送局:J-WAVE(81.3FM)
番組名:VOICES FROM NIHONMONO
放送日時:毎週日曜 12:00~12:54(4月4日~)
出演者:中田英寿、堀口ミイナ
番組サイト:https://www.j-wave.co.jp/original/nihonmono/
番組公式Instagram:https://www.instagram.com/nihonmono813_/