昨年のPSGのジャパンツアーでは、試合チケットが応募100万件超えで軒並み完売し、川崎フロンターレ、浦和レッズ、ガンバ大阪との3試合で計16万5000人を動員。有料で公開された練習にも多くのファンが詰めかけた。今回はメッシの退団が決まったものの、エムバペやネイマールらは予定通り来日する見込み。PSGがスーパースター軍団であることに変わりはなく、今夏も大きな話題になりそうだ。

6月26日にチケットの一般販売が開始した。すでに完売の座席もParis Saint-Germain JAPAN TOUR 2023 チケット購入はこちら

 特に、大きな注目を集めているのがフランス代表FWエムバペと、ポルトガル代表通算120得点を誇り、エムバペがかねてよりリスペクトを口にするFWクリスティアーノ・ロナウドのスター対決が日本で実現するという点。今ツアーでPSGは7月28日のJ1セレッソ大阪戦(ヤンマースタジアム長居)だけでなく、同時期に来日する海外チームと日本で対戦する異例の日程が組まれており、7月25日にCロナウドが所属するサウジアラビアの強豪アル・ナスルとヤンマースタジアム長居で、8月1日にはUEFAチャンピオンズリーグの今季ファイナリストであるインテル・ミラノ(イタリア)と国立競技場で激突する。その25日の試合で、新旧スーパースターが日本では最初で最後になるかもしれないマッチアップを果たすのだ。

 昨年11月のW杯カタール大会ではメッシの7ゴールを上回る8ゴールを決め、大会得点王に輝いたエムバペ。通算でも歴代6位の12得点とし、ブラジル代表のレジェンドであるペレに2大会、23歳(W杯決勝時)で並ぶ偉業を達成した。そんな歴史的な活躍を続けるフランスのエースだが、その原点は14歳上のCロナウドへの憧れにある。

 幼少期には部屋に何枚もポスターを張り、その“ロナウド・マニア”ぶりは周囲の誰もが知るほどだった。「エムバペはロナウドが史上最高の選手だと言い続けている。それに同意できないと言ったら最後、1時間は議論を仕掛けてくる」と証言する元同僚もいるほどだ。

THE SUNより引用

 Cロナウドとの対戦を夢見続けてきたエムバペが、その代表キャリアで初めて憧れの選手と対戦したのは2020年10月11日にパリ郊外サンドニのスタッド・ド・フランスで行われたUEFAネーションズリーグ。満面の笑みを浮かべてCロナウドと会話を交わす姿が映像に捉えられ、「感動的な瞬間」などと海外で報じられた。試合後、エムバペは自身のインスタグラムを更新。ハーフタイムにCロナウドが腕に肩を回してきた場面の写真に王冠とヤギの絵文字を添えて「僕のアイドル」と綴った。

 このヤギの絵文字に、エムバペのCロナウドに対する思いの強さが表れている。「Greatest of all time(史上最高)」の頭文字を並べると「Goat」、つまり「ヤギ」になるため、アスリートやミュージシャンへのリスペクトを表すスラングとして使われるもの。1人のサッカー少年が、憧れを胸に一流選手へと飛躍し、ついにピッチで並び立ったシーンに、SNSにも賛辞が並んだ。

エムバペ公式Twitter(@KMbappe)より

 今年1月19日にサウジアラビアのリヤドで実現した親善試合(PSG対アル・ナスルとアル・ヒラルの選抜チーム)に続く両雄の激突。さらに、今回のPSGジャパンツアーではこの“エムバペVSロナウド”だけでなく、世界の強豪と元日本代表MF香川擁するセレッソ大阪との試合や、今季CL準優勝のインテルとの“欧州頂上決戦”など、数々の夢舞台も用意される。何とも贅沢な、サッカーファンにとって垂涎の1週間になりそうだ。

Paris Saint-Germain JAPAN TOUR 2023 公式ウェブサイト

VictorySportsNews編集部