オーディションの手応えはあまりなかった。dip BATTLES加入の経緯
ーVol.1ではダンスを始められてから、20歳でダンス留学をされるまでについてお聞きしたんですが、今回はその後の活動についてお聞かせください。
chiharu:普段はアーティストさんのバックアップだったり、MV出演、振り付けだったり、幅広く活動しています。
ーどういったアーティストさんの作品に出演されているんですか?
chiharu:最近でいうと、Mrs. GREEN APPLEさんのライブに帯同させてもらったりとか、MVだったりでいうと有名な男性アイドルグループさんだったりとか、あとは芸人のかみちぃさんの活動だったりのお手伝いをしていたりしますね。
ーいわゆるそういう表舞台の仕事っていうのは、年間どれくらいあるものなんでしょうか?
chiharu:特に女性でいうと、すごく競争率が高くて。もちろん人によりけりだとは思うんですけど、一般的には年間2,3回とかっていうレベルなんじゃないかなと思います。あとはいわゆる裏方の仕事だったりはあるんですけど、そういうのをこなしながら、みんな生計を立てていますね。
ーそんな中でDリーグが立ち上がったときには、どういう思いを抱かれましたか?
chiharu:まず、Dリーグっていうものができたときには、すごく憧れたというか。自分ではなかなか立てないステージなのかなって思っていましたね。
そんな中で、dip BATTLESのオーディションという、Dリーグの舞台にたてるチャンスが巡ってきて、挑戦したっていう形ですね。
ーオーディションの手応えはどうだったんですか?
chiharu:正直、あんまり手応えはなかったと言いますか。(笑)ものすごくインパクトを残さないと思っていたんですが、そこまでの手応えはなかったですね。
ー加入していきなりリーダーに任命されましたよね
chiharu:みんながいる前で初めて聞いて、正直少し難しそうだなというか。(笑)ダンスを始めたのも、スタジオをやっていたときも、姉についていっている部分があったので、自分が積極的に引っ張っていくというのは、大変そうだなとは思っていましたが、しっかり自分のできること、やるべきことをやっていこうと思いましたね。
基本的な部分に立ち返って、固める、揃えるっていう部分を徹底していく
ーDリーグデビュー戦の思い出をお聞かせください。
chiharu:実はRound1で、自分が作った作品で出る予定だったんですが、直前に骨折してしまって。スタジオの生徒も呼んでいたので、くやしいという気持ちがすごくありましたね。そんななかでRound4から出たんですが、ステージにたったときはすごく楽しいなという思い出がありますね。
特にDリーグって、他のステージと違うというか、みんなお客さんがすごく温かくて。ステージにたっても、いい意味で緊張しないでパフォーマンスができるんですよね。お客さんみんなが、チームのみんなを応援してくれているという空気が伝わってきていて、すごく好きな空間です。
ー2022-2023シーズンはチャンピオンシップに出場できず、悔しいシーズンになりました。
chiharu:もっとやれることがあったなとは思います。準備段階のところだったりとか、筋トレだったり、基礎的なダンスの練習だったりを、自分を追い込んでしっかりとやっていかないといけないなと。もっというと、日常生活の挨拶だったりとか、そういった当たり前の部分から、プロとして、お金を頂いてダンスをしているんだという意識を徹底していかないといけないなと思っています。そういった意識から改善していかないと、行動も変わっていかないと思うので。
ただ、それをチームのみんなに共有して、短期間で落とし込んでいくっていうことが、短期間でできるかというと、すごく難しいことだと思います。その部分をリーダーとして自分が改善していけなかったことはすごく悔しいですね。
ー今季も開幕六連敗と、難しいシーズンになっていますが
chiharu:正直、ここまで連敗してしまうとは思っていなかったです。これまでのROUNDの映像を自分なりに振り返ったりしているんですが、自分の中でもしっくりきていない部分はあります。もっと、会場に来てくださっているお客さんや、配信をみてくださっているお客さんに伝わりやすい魅力を出していかないといけないと思っています。
例えば「ダンス面での発想力はあるけど、演出の部分でもっと磨けるところはあるんじゃないか」とか。自分も、そういう問題意識をもって、衣装や小道具、音響や照明などいろんな演出方法を勉強しています。アメリカズ・ゴット・タレント(アメリカのオーディション番組)をみて、自分なりに研究してみたり、舞台が好きな友達に印象に残っている演出を聞いてみたり、Dリーグで結果が残せるように色々試行錯誤しています。
シーズンもまだ半分しか消化していないですし、自分自身はすごくエネルギーに満ちた状態です。一回のステージにかけるチーム全体のエネルギーが、お客さんに伝わるようなパフォーマンスができるようにしていきたいなと思っています。
chiharu プロフィール
幼少期の頃からヒップホップを始める。小学生からはコンテストに挑戦し数々の成績を残し、中学生でスタジオを作り、インストラクターとして指導を始める。20歳から海外へダンス留学をして、幅広いダンスジャンルを学ぶ。最近ではさまざまな有名アーティストのバックアップや、MV出演、振り付けなど幅広く活動している。dip BATTLESでは2022-23シーズン加入当初からリーダーを務める
dip BATTLES
ディップ株式会社が運営し、2021-22シーズンからD.LEAGUEに参戦しているプロダンスチーム。「新時代をつくる」をシーズンスローガンに掲げ、2022-23シーズンにMVD2回、ベストスキル賞を受賞したKENSEIがDリーグ史上最年少ディレクターとしてチームを牽引する。