本田圭佑が先発出場、キャプテンも務める
この試合に先立って行われたオーストラリア対タイの一戦では、オーストラリアが2-1で勝利。この結果により暫定3位となったサウジアラビアは、日本に勝てなければプレーオフに回ることになっていた。この大一番に向けて、サウジアラビアの皇太子は試合のチケットを買い占め、ファン・サポーターを無料で招待。日本にとっては62,165人を集めた完全アウェーのスタジアムでの試合となった。
すでにW杯出場を決めている日本は、肩の状態が万全でない香川真司、ひざの具合が思わしくない長谷部誠がチームを離脱。オーストラリア戦では出場しなかった本田圭佑が右ウイング、柴崎岳がインサイドハーフで先発出場。さらに前節途中出場の岡崎慎司がセンターFW、原口元気が左ウイングもスタメンに名を連ねた。前回のオーストラリア戦の先発から4選手を入れ替えており、ロシアワールドカップに向けたサバイバルの開始を予感させるメンバー構成となった。
この試合、ファーストシュートを放ったのは日本だった。前半9分、CKから岡崎がヘッドでゴールを狙ったが、シュートは枠を逸れていく。3大会ぶり5回目のW杯出場を目指すサウジアラビアも、アルシェハリがドリブル突破からゴールを狙ったが、こちらも枠を捉えられなかった。13分には再び日本がチャンスをつくり、原口のパスを受けた井手口陽介がエリア外からゴールを狙ったが、シュートはGKにキャッチされている。
悪くない試合の入り方をしていた日本だが、前半20分にはパスミスからカウンターを受けそうになる。カバーに入っていたDF吉田麻也がファウルで相手の突破を食い止めたが、ファウルを取られてイエローカードが提示された。その後、ビルドアップに苦しむ時間帯もあった日本だが、33分にはCKから昌子源がヘディングでゴールを狙ったが、DFがライン上でクリアーして得点にはつながらない。サウジアラビアの速攻を受ける場面もあったが、40分には柴崎が蹴ったFKを相手GKが弾いたところを山口蛍が強烈なミドルシュートを枠に飛ばす。しかし、これもGKの好セーブに阻まれた。
前半終了間際には本田がボールを奪われて、アルジャッサムのパスを受けたアルハルビに強烈なシュートを打たれたが、枠を逸れていく。両チームともにチャンスをつくりながらも得点は決まらないまま、前半は0-0で終了した。
後半から出場のフハド・アルムワラドに先制点を許す
©Getty Images後半開始前、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は最初の交代枠を使って本田をベンチに下げ、FW浅野拓磨を起用する。サウジアラビアもアルサハラウィを下げ、フハド・アルムワラドを送り出した。後半開始直後、サウジアラビアは、そのフハド・アルムワラドが左サイドを突破して、ゴール前に低いボールを入れる。これは中央に絞っていた長友がクリアーして、サウジアラビアにシュートを打たせなかった。
日本も後半4分にチャンスを迎える。柴崎のCKから吉田がヘッドでゴールを狙い、さらに詰めていたDF酒井宏樹がボールを押し込もうとした。ボールはゴールへ飛んだが、ゴール前でサウジアラビアのDFにクリアーされてしまう。同8分には左サイドを突破した長友の折り返しに原口が合わせたが、シュートはゴールの右に逸れていった。
先制点を挙げられない日本は、後半10分に左サイドで長友が振り切られたものの、GK川島永嗣が左足でシュートをブロックし、サウジアラビアに得点を許さない。15分には左サイドから井手口が上げたクロスに岡崎がヘッドで合わせるが、右に切れていった。
両チームにチャンスがある中で、後半18分に均衡が破れる。サウジアラビアが中央から仕掛けてきたところ、日本の守備が後手になる。最後はアルシェハリからの浮き球のパスを受けたフハド・アルムワラドが右足で強烈なシュートを突き刺して先制点を挙げた。
1点を追う展開となった日本は後半22分、岡崎に代えて代表デビュー戦となるFW杉本健勇を投入した。しかし、猛暑の中の試合で日本は足が止まって反撃に出ることができない。同29分にはスピードに乗ったフハド・アルムワラドに右サイドを崩されたが、折り返しをGK川島が弾いて追加点は与えない。
後半35分に日本は最後の交代枠を使い、柴崎をベンチに下げて、FW久保裕也を投入。久保と同じく途中出場の杉本を2トップにした4-4-2に布陣を変更した。残り5分を切り、日本は吉田を前線に上げたパワープレーを仕掛ける。同43分には後方からのロングボールを酒井宏がヘッドで折り返す。走り込んだ久保がシュートしたが、右に外して得点できない。このまま試合は終了、日本は今予選2敗目を喫したものの首位通過でワールドカップ・アジア最終予選を終えた。
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