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「あやや!そういえば…」

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そうです。「おほしさま」と「シウマイ」のおはなしです。

去年は、ベイスターズが勝利するたびに、しろいおほしさまを1つ。
ベイスターズの選手がホームランを打つたびに、シウマイを1つ。
それぞれ神さまからもらっていいました。

1日で「おいのちメーター」が1つ減ってしまうベイスたんは、
おほしさまをたべると、目盛りが3つ回復、
シウマイをたべると、目盛りが1つ回復するんだよね。

でも、それはあくまでも、いい子にしていたときのお話。

ベイスたんが宇宙に帰る船から脱走したとき、神さまはすごく怒っていました。
もう「おほしさま」や「シウマイ」は、もらえないかもしれません。

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と、そのときです。

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「すごく、よさげな、かんじやよ!
きっときっと、かみたま、ベイスたん、おゆるし したやよ!」

ベイスたんは大喜びで、その箱をあけました。

「あっ、あっ、あやや!?(おめめくりくりっ)」

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なんとなんと、おサムはベイスたんにシウマイをくれました。
そして、こんなことを言います。

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「シウマイだけじゃないでござる。
WBCで、侍ジャパンが勝利すれば、しろいおほしさまも、あげよ」

なんと、うまい話でしょうか!
これが本当なら、おサムちゃんと一緒にいる限り、
ベイスたんがおなかを空かせることはありません。

「ベイスたん、おほしさまと、シウマイ、すきーーー!!
でも、おサムちゃん、WBCって、なあに?
おさむらいジャパンって、なあに?」

「WBCは、ワールド・ベースボール・クラシックと言って、
野球の世界一を決める大会のことで候
侍ジャパンは、野球日本代表の、にっくねーむのようなもので候」

「あやや!せかいたいかい?やきゅうの、にほんだいひょう!?」

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毎日シウマイがもらえるうえに、侍ジャパンが勝てば、おほしさままで!
しかも世界一をかけて戦いときいて、ベイスたんはおおはしゃぎです。

「心はきまったでござるな。ではさっそく旅にまいろう」

「あっ、あっ、でもでも、ひとつ、おさむらいジャパンの、
ごしつもんが、あるやよ!」

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カネシゲ タカシ

漫画家・コラムニスト。1975年生まれ、大阪府出身。 「週刊少年ジャンプ」にてデビュー。 現在は「週刊アサヒ芸能」や「スポーツナビ」に連載を持つほか、テレビ・ラジオ・トークイベントに出演するなど活動範囲を拡大中。 著書・共著に『みんなのプロ野球川柳』、『みんなの あるあるプロ野球』(ともに講談社)、『ベイスたんやよ!』(KADOKAWA)、『野球大喜利 ザ・レジェンド』(徳間書店)などがある。 元よしもと芸人。