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【5月15日(火)】

さあ、いよいよプロ野球はセ・パ交流戦が開幕しました。

ハマスタに東北楽天ゴールデンイーグルスさんを迎えての一戦。
迎え撃つは、我らがハマ番長・三浦大輔投手です。

はたして、結果は…?

©カネシゲ タカシ

残念ながら、楽天のエース・田中将大投手に軍配が上がりました。

調子はあんまり良くなかったそうなんだけど、
8回になって自己最速の155キロを記録するあたりが、やっぱりすごいよね。

©カネシゲ タカシ

そんな田中投手からブランコ選手はホームランを打ちました!
交流戦もどんどん打ちまくって、パシフィックさんを驚かせてほしいね。




あれ…そういえば。
交流戦といえば、なにか大事なことを忘れているような。

©カネシゲ タカシ

空から突然やってきた神さま。
なんだかとっても きげんがよさそうです。

「今日からいよいよ、交流戦じゃな。
われらが横浜DeNAベイスターズはAクラスで交流戦に突入した。
去年にくらべると、ものすご~く たのもしい成績じゃ。」

「ベイスターズ、つおいやよ!やさしいやよ!
ベイスたん、ハマスタで、いっしょうけんめい、おうえんしたやよ!(ぴょんぴょん)」

「うむ、たしかに。ベイスたんが応援をがんばったおかげかもしれない。
というわけで、ベイスたんに「とくべつなごほうび」を与えるために、
『セントラル大ちゃんス2013』をやってあげることにしたぞよ」

「あやや!ベイスたん、『セントラル大ちゃんス』、すきーー!!(ぴょーん)」

©カネシゲ タカシ

去年の「セントラル大ちゃんス」は
その日、セ・リーグがパ・リーグに勝ち越せばおほしさまがもらえる
とくべつなルールでした。

今年の「セントラル大ちゃんス」は、すこしちがいます。
交流戦終了時点でセが勝ち越していたら「とくべつなごほうび」がもらえる、
そういうお話のようです。


「しかも、ごほうびの内容はベイスたんが決められるのじゃ」

「あやや!ごいすーやよ!(おめめ くりくりっ)」

「シウマイの詰め合わせでも良し、みかん氷 食べ放題でも良し、
しじみ習慣2箱10日分でも良し……」

「あっ、あっ…」

©カネシゲ タカシ

「な…なんじゃと?」

神さまは、おどろきました。

「ベイスたん、ままと、ぱぱに、おあいしたこと、ないやよ!
ベイスたんにも、きっときっと、ままと、ぱぱが、いてるやよ!」

©カネシゲ タカシ

「ベイスたんも、ままと、ぱぱと、なかよし、したいやよ!(ぺくぺく)」

「なるほど…。う、うーむ……」


予想外のベイスたんのおねがいに、神さまは深く悩んでいるようです。

©カネシゲ タカシ

「ベイスたん、むずかしいこと、わからへんやよ!
でも、でも、ベイスたん、ままと、ぱぱに、おあいしたいやよ!」

©カネシゲ タカシ

「うむ。この件、すべて野球の神さまにゆだねようではないか。
知るも運命、知らぬも運命。
どちらになろうとも、きっとそこにベイスたんの幸せがあるじゃろう。」


そう言い残すと、神さまはいつものように空の彼方へ消えていきました。

©カネシゲ タカシ

「いっしょうけんめい、ベイスターズを、おうえんするやよ!
いっしょうけんめい、セントラルさんを、おうえんするやよ!
がんばって、がんばって、がんばってー!(ぴょんぴょん)」

ベイスたんは、大好きなハマスタでくらすようになってから、
「さみしい」と思ったことは ただの一度もありません。

それでも球場で、いろんな家族の笑顔に触れて、
自分もママやパパに会ってみたいと思ったようです。


夢がかなうといいね、ベイスたん。
さあ、明日もいっしょうけんめい ベイスターズとセントラルリーグを応援しようね!

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カネシゲ タカシ

漫画家・コラムニスト。1975年生まれ、大阪府出身。 「週刊少年ジャンプ」にてデビュー。 現在は「週刊アサヒ芸能」や「スポーツナビ」に連載を持つほか、テレビ・ラジオ・トークイベントに出演するなど活動範囲を拡大中。 著書・共著に『みんなのプロ野球川柳』、『みんなの あるあるプロ野球』(ともに講談社)、『ベイスたんやよ!』(KADOKAWA)、『野球大喜利 ザ・レジェンド』(徳間書店)などがある。 元よしもと芸人。