レフェリーウェア・オールスター・UTme!の3本柱で連携

 ユニクロは本日2月6日に開幕する明治安田Jリーグ百年構想リーグでレフェリーウェアを提供する。そして、6月に17年ぶりに開催されるJリーグオールスターDAZNカップ(6月13日、MUFGスタジアム)では、選手が着用するユニフォームを提供し、レプリカウェアも販売する。また、オリジナルデザインのTシャツやトートバッグなどを作れるユニクロの「UTme!」サービスに、Jリーグ全60クラブのエンブレムやマスコットキャラクターのスタンプが登場することも発表された。

 記者会見の第1部ではファーストリテイリング取締役グループ上席執行役員の柳井康治氏とJリーグの野々村芳和チェアマンとが登壇した。

 柳井氏はまず「ユニクロとJリーグとの関わりは20年以上前に遡ります」と切り出し、2002年から2005年までザスパ草津(現ザスパクサツ群馬)にユニフォームを提供したことがJリーグとの最初の接点だったことを説明した。そして、2003年にスタートし、現在も継続している「JFAユニクロサッカーキッズ」でこれまでに約30万人の未就学児が参加してきたことについても触れた。

 また、ユニクロとJリーグには「より良い社会を実現していきたい」「地域密着をより深めていく」「グローバルへの挑戦」という3つの共通項があると語り、Jリーグがグローバルの観点からシーズンを移行するタイミングで発足した「明治安田Jリーグ百年構想リーグ」に関し、包括的なパートナーシップを締結するに至った思いを述べた。

 続いて紹介されたのは昨年のJリーグAWARDで最優秀主審賞を受賞したJFAプロフェッショナルレフェリーの荒木友輔氏だ。明治安田Jリーグ百年構想リーグ着用するレフェリーウェアにはユニクロのグローバルブランドアンバサダーであるテニス選手やゴルファーも着ている「ドライEX」という速乾性の素材が採用されており、実際にレフェリーウェア姿で登壇した荒木氏は「素材が非常に軽く、どんな天候の中でも動きやすいです」と語る。

 実は今回、ユニクロがJリーグと包括的なパートナーシップを締結した背景には、ユニクロが昨年9月にユニフォーム事業を刷新し、企業や学校のみならず、スポーツチームなどへ事業を拡大しているという流れがある。「今回のレフェリーウェアはユニクロがトップレベルの物を提供できるという証しになると思う」と柳井氏が語るように、プロカテゴリーの公式ウェアで実用性に太鼓判が押されることによるユニフォーム市場拡大への期待がうかがえる。

会見でプレゼンテーションを行う柳井氏

 一方、野々村チェアマンは「Jリーグが30数年間、国内で一生懸命やってきたところから、いよいよ世界に挑戦する準備ができました」と高揚感をみなぎらせ、そのうえで、2022年のチェアマン就任以来掲げてきたという2つの大きな目標について言及。「一つは 60のクラブが60の地域でいかに輝いていくかを徹底してやっていこうということ。もう一つは、グローバルに出て行くようなナショナルクラブも出てきてほしいということ」と挙げ、「その2つを既に実現しているユニクロのノウハウや感覚をヒントとして貰いながらJリーグが世界に出ていくきっかけになればいいと思う」と、今後の展開を口にした。

元Jリーガー・安永聡太朗氏は「大好きな先輩」。柳井氏のサッカー愛

 第1部では、柳井氏が少年時代にサッカーにいそしんでいたことについて語る場面もあった。柳井氏は横浜F・マリノスや清水エスパルスなどのほか、スペインでもプレーした元Jリーガーの安永聡太郎氏が山口県の地元で1学年上の幼なじみだったことを明かすと、「幼稚園から一緒で、僕らの時代だったらキャプテン翼のような存在。キックオフしたらゴールまでドリブルで行って決めてしまう天才プレーヤーでした。清商(静岡県清水市立商業高校=当時)に行かれた後もみんなで応援していて、川口能活さんが3年生だった年に全国優勝して。その後、プロデビューし、エスパルスでやっていらっしゃった時に焼肉に連れて行って貰いました。そんな思い出がある大好きな先輩です」と笑顔で思い出を語った。

 「Jリーグから、『特別リーグを作るタイミングで、何か特別な取り組みをしたい』ということでお声がけいただいた。もともとスポーツとの親和性が高いと思っていたので非常にありがたい話だった。Jリーグが特別リーグを開始する本来の目的は、グローバルに出ていくこと。Jリーグが世界でも人気のリーグになっていき、日本以外のところにも波及していくことを期待しているし、僕たちもお手伝いができるのであれば、本当にうれしい」と、ユニクロとして初めてとなるプロスポーツリーグとの契約締結への思いを話した。

内田篤人さんがTシャツ作りを実演。「UTme!」は本日よりサービス開始

 続いて会見の第2部には、元サッカー日本代表で、2021年からJFAユニクロサッカーキッズのキャプテンを務めている内田篤人さんと、Jリーグ名誉女子マネジャーの足立梨花さんが登場し、「UTme!×Jリーグ つくろう、楽しもう、あなただけのクラブTシャツ。」の企画を紹介した。

 これは、Jリーグ全60クラブのエンブレム・ロゴ・マスコットなどのスタンプを組み合わせ、自分だけのオリジナルTシャツやトートバッグなどを作ることができるもので、明治安田Jリーグ百年構想リーグの開幕日である本日2月6日よりサービス開始となる。全47都道府県に76ある「UTme!」サービス導入店舗とオンラインストアで購入できる。

 壇上では、事前にTシャツ制作を体験していた足立さんがレクチャーする中、内田さんがタブレットを操作しながら実際にオリジナルTシャツをデザインするデモンストレーションも行われ、内田さんは「これは絶対に子どもが夢中になります。楽しいですね」と笑顔。足立さんは「ユニクロに入ってJリーグのロゴやマスコットが見えて、Jリーグを身近に感じてもらって、みんなが気軽にスタジアムに足を運んでくれたら最高。本当に素敵なパートナーシップだなと思います」とこちらも笑顔で語っていた。

 最後は登壇した5人全員がピッチに出てのフォトセッション。多くの報道陣やテレビカメラの前で明治安田Jリーグ百年構想リーグ開幕の気運を盛り上げた。


矢内由美子

著者プロフィール 矢内由美子

北海道大学卒業後、スポーツ新聞記者を経て、06年からフリーのスポーツライターとして取材活動を始める。サッカー日本代表、Jリーグのほか、体操、スピードスケートなど五輪種目を取材。ワールドカップは02年日韓大会からカタール大会まで6大会連続取材中。AJPS(日本スポーツプレス協会)会員。