「弊社の存在をさらに広く知っていただくきっかけに」
株式会社Cygames(以下、サイゲームス)は20日、イタリアはセリエAに所属する名門クラブ、ユヴェントスのユニフォームスポンサーとなることを発表した。同社は明治安田生命J1リーグに所属するサガン鳥栖のスポンサーでもある。
「弊社は近年、グローバル展開に力をいれており、ユヴェントスF.C.という世界的に知名度が高く、世界のサッカーシーンをリードするチームのパートナーになれることを非常に光栄に思います。また、ユヴェントスF.C.のチームカラー「ビアンコ(白)、ネロ(黒)」と弊社のコーポレートカラーが一致していることにも、強い縁を感じております。弊社は本業であるゲーム事業の枠にとらわれず、スポーツなど様々なフィールドを通じて、ユヴェントスF.C.のように、世界中の人々に喜びや夢を与える最高のブランドを目指すとともに、社会に多様な価値を提供することを目指しています。本契約を通じて弊社の存在をさらに広く知っていただくきっかけになることを願っております」
とサイゲームスの渡邊耕一社長は述べている。
グローバル展開を視野に入れる中での発表
同社とスポーツの関係は、2015年までさかのぼる。渡邊社長が佐賀県出身ということもあり、同郷のクラブへの協力を開始。当初はなかなか同社の知名度は高くなかったものの、世の中のIT化とスマートフォンの普及が進み、スマホゲームの人気が高まると同時にモバイルゲーム市場は拡大した。
市場とともに規模を拡大していったサイゲームスでは、2016年6月に本格スマホカードバトル「Shadowverse(シャドウバース)を日本語版、英語版を同時にリリース。現在は150ヶ国以上でサービス展開しているが、2017年2月は韓国語版を、5月に繁体字版、そして今月の7月4日にフランス語版をリリースした。このようにグローバル展開に力を入れている中での今回の発表となった。ちなみに、来たる7月31日にはイタリア語版のリリースも決定しており、そこからもサイゲームスが欧州の市場へ自社の認知度や価値を高めたいという意図が感じ取れる。なお、正確な金額は発表されていない。
冒頭で述べた楽天はバルセロナと年間5,500ユーロ(約71億5,000万円)で4年間の契約を結んでいるが、三木谷浩史社長はこの投資について「十分回収できる」と発言している。会社ロゴや選手写真がプリントされたバルセロナ公式のクレジットカードを2017年の秋から発行することを発表しているが、様々なアクティベーションを今後展開していく予定だと言う。
スポンサー企業としては、かつては単なる胸スポンサーを通じた社名の露出だけにメリットを感じていたように思える。しかし、現在はSNSを通じたキャンペーン施策やコラボグッズの製作など、例年に比べて様々な施策が講じられている。サイゲームスがユヴェントスとコラボすることで、何かアイディア性のある施策が生まれるかもしれない。そういった面でも期待感が大きいニュースだと言えるだろう。
<了>