プレイヤーが自ら監督となって、女子野球部を育成していく過程を楽しむこの『ハチナイ』。
部員集めから始まって、育成し、そして戦う。青春☓美少女☓野球というコンセプトが人気の理由だと分析するのは、このゲームのプロデューサーである株式会社アカツキの山口修平さんだ。

「このゲームでやりたかったのは、青春を描くこと。やっぱり青春=甲子園じゃないですか(笑)。甲子園という夢を追いかける少女たちを描くことで、これまでにないゲームを作りたかったんです。絵柄を見て、いわゆる“美少女モノ”だと思って、食わず嫌いになっている方も多いと思います。でもそういう方々も、一度『ハチナイ』の世界を体験してほしい。確かに『ハチナイ』には美少女が登場しますが、恋愛シーンはないし、女性に嫌悪感を与えるような扇情的なシーンもありません。男女問わず楽しくプレイできるように作りました。むしろ青春時代を描くドラマとして人気を呼んでいると考えています。部活やサークルなどスポーツ経験者やスポーツを観るのが好きな方なら絶対にハマる。楽しんでもらえると思います」

ならばと、“スポーツ好き”が『ハチナイ』をやるべき3つの理由を山口プロデューサーにあげてもらった。

(c)Akatsuki Inc.

理由①『ハチナイ』は、青春を追体験できる野球部ドラマである。

「プレイヤーは監督ですが、選手たちと同じ生徒、つまり同級生監督なんです。『ハチナイ』では、青春という限られた時間、空間だからこその美しさや葛藤を描いています。なぜレギュラーになれないのに厳しい練習を続けなければならないのか?どうやっても勝てない相手に挑む意味とは?後輩にレギュラーを奪われた先輩の立場は?ケガで試合にでられない苦しみとは……。そんな部活をやっていたことのある人なら絶対に感じたことのある悩みはもちろん、女子野球という競技人口が少ないスポーツならではの“壁”にぶつかりながらも成長を続ける。
 プロ野球や強豪校ではないので、選手のレベルもさまざま。30人の選手のなかには、エースもいますし、野球未経験の選手もいます。その中から自分と重なる、共感できる選手が見つかったら、ゲームの面白さは倍増します。プレイヤーは『ハチナイ』のなかで、青春を追体験することができるのです」

理由②『ハチナイ』のプレイヤーには野球好きがそろっている

「美少女モノと一線を画すためにも、『ハチナイ』は野球の描き方にかなりこだわっています。スタッフには元高校球児がいますし、女子プロ野球の選手や監督にもインタビューもしたりしました。単にドラマティックなだけでなく、リアリティがあることを重視しています。実は、プレイヤーの方も野球好きが多く、細かい部分についての指摘も野球に関することが多いんです。『あのシーンで右投げのピッチャーに交代するのはおかしい』とか、『あそこで代打として左打ちの彼女を選ぶのはおかしい』とか。そういう指摘は参考にさせてもらっていますし、スタッフのなかでも野球の理解、知識を高めるようにしています。プレイヤーの方々のオフ会では、みんなで草野球をしたり、バッティングセンターに行ったりということもあるようです。
 本当に野球が好きな人が集まっているから、ゲームのレベルも上がっていく。プレイヤーも作り手側も野球が好きな人だからこそ、引き込まれるようなリアリティのある世界が作れていると思っています」

パ・リーグ6球団とのコラボも行った/(c)Akatsuki Inc.

理由③『ハチナイ』が人生を変える!?

「僕がゲームの世界で仕事をしたいと思ったのは、子どものころにやった『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』の影響です。ゲームのなかで“もうひとつの人生”を体験し、真剣に結婚相手について悩んだりしながら(笑)、ゲームが持つパワーを感じたのが大きなきっかけになりました。『ハチナイ』でも同じように人生を動かすような力を感じていただいているプレイヤーの方が少なくないようです。『ハチナイ』の登場人物たちは、夢を追いかけ、それゆえに悩み、傷つき、それでも諦めきれず、純粋に好きという気持ちで野球を続ける。女子プロ野球選手に話を聞いてわかったんですが、彼女たちは、純粋に野球が好きだから続けている。好きだからやる。夢を追いかけ続ける。そんなゲームをプレイしているうちに、新しい一歩を踏み出す勇気が出てきたという声も聞きました。美少女が登場するからと、自分には関係ないと思わないでほしい。このゲームをやることで、人生が変わる可能性もあると思っています」

山口プロデューサーの熱い話を聞いていると、早く『ハチナイ』をプレイしたくなってくる。早速ダウンロードして始めようというあなたに山口プロデューサーからひとつアドバイス。

「最初は、選手を集めて野球部を作るところから始まります。ゼロからのスタートですからまずはメンバーが揃うところまでやってみてください。そうするとメンバーのなかに自分と重なる選手が見つかるはず。そこからは監督としてだけではなく、その選手の目線でストーリーを紡いでいく。男性はもちろん、女性でもハマる。ビジネスパーソンなら、野球部の運営を会社に見立てても面白いかもしれません。僕らは青春や野球と真剣に向き合って『ハチナイ』を作っています。だからこその感動を味わってもらえたらうれしいですね」

プロ野球はちょうどシーズンオフ。春までは、『ハチナイ』で野球を楽しむという選択もアリかもしれない。


VictorySportsNews編集部