日本で初めて開催されたラグビーW杯の盛り上がりは、まだ余韻覚めやらない状況だ。ただ、流通経済大学の監督などを歴任し、ワールドカップ組織委員会の理事も務めた上野氏は、決してラグビーの未来が順風満帆とは考えていないようだ。

「今回の盛り上がりはラグビーそのものより、ラグビーが巻き起こした現象ですよね。世界を一度見てしまったお客さんが、果たして日本国内のドメスティックなラグビーに興味を持てるか。私は懐疑的です。清宮さん(日本ラグビーフットボール協会副会長)が一生懸命やっていることへの期待感はあります。ただ、ラガーマンがラグビーボールに一生懸命しがみついて抱えている間は、あまり発展を考えられない。旧態依然としたラガーマンがボールを離した時からラグビーは広まると思うんです」

もちろん現在の“ラグビーブーム”に水を差すつもりはなく、大きな希望も感じている。一方で、ラグビー界の人間でありながら、上野氏は「成功体験」に息をつくことはない。

そんな上野氏の切なる思いに、サンウルブズのCBO(最高ブランド責任者)として上野氏と仕事を共にしてきた池田氏は「日本人って、年が明けたら良いことも悪いこともすぐ忘れてしまうもの。今年中に、うまくやらないとまずい」と呼応した。さらに「スポーツ界の人って、すぐに問題から目を背けて『うまくいっている』『少しずつ良くなっている』と言うのですが、なぜもっともっとうまくいかせようとしないのかと、いつも思うんです。その中で、上野さんはすごく課題をきちんと指摘する。そういう人が、もっともっと日本のラグビー界を引っ張っていくようになると、世界と戦えるラグビー界にビジネス面も含めてなるのではないかなと思うんです」と続けた。

そんな上野氏が紹介したのが、山梨市にある『ほったらかし温泉』。実は、池田氏も友人が営むブドウ園でのブドウ狩りやキャンプの際に何度も訪れたことがある場所で、山梨・甲州市生まれの上野氏は昔から親しんでいたという。

「山梨には石和温泉、春日居温泉などもあり、昔から温泉は身近にある存在でした。富士屋ホテルの脇を抜けたところに富士山や甲府盆地を見下ろせる“丸裸”の温泉があるんです。名前通りに“ほったらかされている“ようなお湯で、目の前にあるのは広い空と富士山と山梨の風景。そこに行くと、立ち上がって『万歳!』をしたくなるような素晴らしい温泉です」

あっちの湯(日の出)/ほったらかし温泉あっちの湯(夜景)/ほったらかし温泉

標高約700メートルの山頂からの雄大な眺めが自慢の『ほったらかし温泉』には、向かって右手の「こっちの湯」、左手奥の「あっちの湯」があり、好みに応じて選べる仕組み。正面に富士山を望む「こっちの湯」は1999年にオープン。2003年に開業した「あっちの湯」は2倍の広さがある開放感あふれるつくりとなっている。もちろん、こちらからも富士山や甲府盆地の絶景を楽しめる。

保身とは無縁に、課題や問題を決して“ほったらかし”にしない2人が勧めた『ほったらかし温泉』。戦う男は、こんな野趣あふれる癒しの空間で束の間の安息を得ている。

ログハウス休憩所/ほったらかし温泉

【ほったらかし温泉】
■住所
〒405-0036 山梨県山梨市矢坪1669-18

■TEL
0553-23-1526

■アクセス
電車:JR中央本線新宿駅から特急で約90分。山梨市駅で下車しタクシーで10分
車:中央自動車道・勝沼ICまたは一宮・御坂ICから約25分




取材協力:文化放送

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VictorySportsNews編集部