最近、ギックリ腰になって整体を訪れたという池田氏。

「いつも揉み解してもらっている“ゴッドハンド”の先生に『肉を食べ過ぎている』と言われたんです。日本人は、もともとそこまで肉を食べない民族だったので、肉食は胃腸に負担がかかるそうで、野菜を多く食べるよう勧められました。そこで、注目したのが『ごぼう』です」

 ごぼうと言えば繊維質。腸の働きを活性化し、便秘や大腸ガンの予防に効果があるとされる食物繊維を多く含む食材だ。便秘は、ランニング中の脇腹痛の原因にもなり、食物繊維の摂取による「腸の掃除」はアスリートや日々スポーツに励む人にとっても不可欠な栄養素といえる。

 サーフィンやテニスなど自身も多くのスポーツを楽しむ池田氏は、このごぼうを「シェイクみたいにして飲む」のがオススメだという。「3分の2本ほどのごぼうを短冊切りにして、牛乳、黒砂糖と合わせてミキサーにかけると、チョコレートスムージーみたいな味になるんですよ。繊維質がすごくて、腸の中を繊維質が歯ブラシのようにこそげ取っていくようなイメージですね」と説明する。

 B3さいたまブロンコスのオーナーを務める池田氏だが、現在は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、先行きが見通しにくい状況が続いている。来季の開幕は来年1月に決まったが、開催方式は流動的。池田氏は「集客を当て込んだ収支構造を変えられなければ、経営は成り立たない」とし、チケット収入ありきのビジネスからの劇的な変革が、スポーツ界、エンターテインメント業界に求められていることを強調する。

 実は、その一つのビジネスのイメージとして池田氏が思い描くのが「ごぼうシェイク」のような、人々の健康につながる取り組みだ。

「これからは、スポーツ選手たちと一緒に健康ドリンクやサプリとかを開発したい気持ちがあります。マリナーズにいた岩隈選手が開発したサプリに出会って、こういう取り組みもありだなと思いました」

 地域の子供たちにバスケットボールの魅力を知ってもらうスクール事業など、スポーツによる地域活性化、地方創生を目指す中で、スポーツを通じた地域の人々の健康増進も大きな軸の一つとなり得るもの。プロ野球・楽天や米大リーグのマリナーズで活躍し、日米通算170勝を挙げる岩隈久志投手(現巨人)は、自身のアスリートとしての経験や知見を活かして美容業界の企業とともにサプリメントシリーズ「IWAサプリメント」を開発し、話題を呼んでいる。

「さいたまで採れたごぼうを使ったシェイクとかを提供できれば、皆さんに興味を持ってもらえそうじゃないですか。”ごぼうシェイク”、一度試してみてください。次の日、本当に効果にビックリしますから」

 ベイスターズの球団社長時代には、若手選手寮で提供されているカレーや、プロ野球界初の球団オリジナルクラフトビールを開発するなど、味やその背景に徹底的にこだわった球場グルメをリリースし、球団の黒字化の一翼とした池田氏。それ以前には、大手製菓会社東ハトの再建に携わり、「世界で一番」にこだわって探し出した唐辛子を使用した「暴君ハバネロ」を大ヒットさせた経歴も持つ。細部までこだわり抜いた「本物」を提供するのが池田氏の経営哲学。さいたまブロンコスでの新たな「食」への取り組みも注目される。





取材協力:文化放送

**********************
文化放送「池田純 スポーツコロシアム!」
月曜後6・45〜7・00、Podcastで拡大版配信中
パーソナリティ:池田純
**********************
池田純著『横浜ストロングスタイル』好評発売中
~ベイスターズを改革した僕が、
 その後スポーツ界で経験した2年半のすべて~
<本体1,400円+税/文藝春秋>
**********************

VICTORY スポーツ選手が喜ぶアスリート飯 第7回 松下浩二氏が愛する『CoCo壱番屋のカレー』

食べること、それはスポーツ選手にとってトレーニングと同じくらい大切なこと。食事は栄養を補給するだけでなく、楽しみの一つでもあり、緊張をほぐす役割も持つ-。

victorysportsnews

VICTORY スポーツ選手が喜ぶアスリート飯 第6回 『ネバネバ丼』

食べること、それはスポーツ選手にとってトレーニングと同じくらい大切なこと。食事は栄養を補給するだけでなく、楽しみの一つでもあり、緊張をほぐす役割も持つ―。

victorysportsnews
写真はイメージ (C)photolibrary

VictorySportsNews編集部