大手予備校の河合塾が行っている全統センター試験プレテストで出題されたある問題が、波紋を呼んでいる。話題となっているのは、男女が会話している英語の内容を正しく理解できるかを問う英語のリスニングの問題。男女は、ヒト・コミュニケーションズサンウルブズについて話しているのだが、その内容がシュールなのだ。翻訳すると、以下のようになる。

男性:昨日、スーパーラグビーの試合をテレビで見たかい?

女性:見てないわ。どうだったの?

男性:エキサイティングだったよ。サンウルブズが勝ったんだ!

ここまでであれば、特に問題はないだろう。むしろ、2019年にラグビーW杯が日本で開催されることを知っている人が2017年10月現在で55.2%という状況のラグビー界にとっては、メリットしかないと思われる。ところが、これに対する女性の返事が問題になっているのだ。

女性:本当? いつもは負けるのに!

実際、サンウルブズのスーパーラグビーでの成績は芳しくない。2016シーズンは、1勝1分13敗で最下位の18位。2017シーズンは2勝13敗で、18チーム中の17位となっている。日常的な会話としては普通だが、これが全国統一模試での問題になったことで、「サンウルブズだって頑張っているんだ」と反論するものや、「宣伝効果としてはあるよね」とポジティブに捉えるものまで、様々な反応が出ている。

ちなみに、この「本当? いつもは負けるのに!」という女性の答えを選ぶのが正解だったのだが、他の選択肢としては、「私はそれを見るべきではなかったわ」「私はラグビー競技場に行ったわ」「まさか! いつもは勝っているわよ」というものが挙げられていた。完全に英語を理解できていなくても、ラグビー通であれば、正解を選べる可能性がある問題だった。

22日にサンウルブズのCBO就任が発表された前横浜DeNAベイスターズ社長の池田純氏は、今回の件について「現時点でサンウルブズが勝てていないのは事実です。それだけに5年で、スーパーラグビーで優勝したら、とんでもない騒ぎになるでしょう。ベイスターズも弱かった。そのためにも、まずは経営と組織が強くなくてはならない」と、前向きにコメントをしている。

日本代表予備軍で構成されていたサンウルブズは、2019年のラグビーW杯に向けた代表の強化という意味でも、重要な役割を担っている。今回、河合塾にはイジられるような形となったが、こうしたことをバネに、弱いイメージをどれだけ払拭していけるか。日本ラグビー界に関わる人たちの踏ん張りが期待される。

サンウルブズがスーパーラグビーで戦う意義とは

日本国内のラグビーシーズンが終わっても、大勢のファンが聖地・秩父宮に足を運んでいる。ラグビー史上初の"プロチーム"であるサンウルブズの戦いを見届けるためだ。2年目のスーパーラグビーに挑む、その意義を問う。

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サンウルブズCBOに池田純氏が就任 「2019年以降にどう向かっていくのかが大事」

11月22日(水)、日本を本拠地とするスーパーラグビーチームのヒト・コミュニケーションズサンウルブズを運営する一般社団法人ジャパンエスアールが、都内で会見を開き、4月から日本ラグビー協会の特任理事を務める、プロ野球DeNAベイスターズの前球団社長の池田純氏(41)をチーフ・ブランディング・オフィサー(Chief Branding Officer=CBO)に招聘したことを発表した。(取材・文=斉藤健仁)

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あと2年しかないラグビーW杯への危機感 日本開催の成功に必須なのは…?五郎丸歩が落選、リーチマイケルが復帰。明暗分かれた15年W杯組人事担当者にオススメしたいラグビー部主将

VictorySportsNews編集部