東京2020を前に、日本はまさにスポーツバブルといった状態だ。今回のミクシィとスワローズとのスポンサー契約など、IT系をはじめ、さまざまな企業がスポーツビジネスへの参画を表明。その流れは、BリーグやJリーグ、さらには個人アスリートまで波及している。ファンとしては、さまざまな企業がスポーツ界に参入し、活性化することは大歓迎だ。

「かつてスポーツのスポンサーといえば、露出による広告効果や企業イメージの向上を狙ったものでした。でも横浜DeNAベイスターズなどの成功で、スポーツビジネスが利益を生む可能性があるということが理解されるようになったんだと思います。Jリーグでは、スマートフォン向けゲームの『ハチナイ』などでしられるアカツキが東京ヴェルディとスポンサー契約を結び、将来的には保有を目指すことを明言しています。ZOZOもまずはスタジアムのネーミングライツを買うことからはじめて、いずれは球団買収をと考えていたんでしょうが、残念ながらこちらは頓挫してしまいました」

スポンサー契約から球団保有へ。スポーツビジネスへの参入としては、正攻法と思えるこの流れだが、実はJリーグとプロ野球では、そのロードマップが大きく異なるという。

「Jリーグの場合は、スポンサー契約で実績と信頼を重ねることがチーム保有につながるように思います。J1、J2、J3までいれると全部で55チームもありますし、経営が不安定なチームも多い。そうなると、資本のある企業なら参入の余地があるわけです。一方プロ野球の場合、チーム数は12。年間の試合数も多く、観客数も安定している。企業名がチーム名になりますから、露出効果もJリーグの比ではありません。しかも、しっかりと経営すれば、球団単体でも利益を生み出すことがわかってきました。よほどのことがないかぎり、現有球団が身売りする可能性は小さいと思います。もしミクシィが本気でプロ野球の球団を持ちたいと思っているなら、単にスポンサー契約をしていても難しいでしょうね」

ビジネスでもスポーツでも勝つために必要なのは、ビジョンと戦略だ。多くの企業がその価値に気づいたスポーツビジネスの世界でも、勝者になるためには明確なビジョンと緻密な戦略が必要な時代なのだろう。



[初代横浜DeNAベイスターズ社長・池田純のスポーツ経営学]
<了>

取材協力:文化放送

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VictorySportsNews編集部