理想の人間像について
*本インタビューは7月上旬に実施したものになります。
ーご自身のなかで「こうなっていたい」とかっていうのはありますか?
鈴木 俺は下手に大人になっていくっていうよりは、もう少年のような気持ちを持って常に大人になっていきたいですね。
ーそれこそまだまだまだ先の話だと思うんですけど、サッカー選手としてキャリアを終えた後も変わらず?
そのまま。誰かに縛られるっていうのが苦手なんで(笑)。サッカー選手を引退した後も、サッカーに携わった仕事をしたいとか、一切思わないですね。
安西 いや、こいつは確かに縛られるのは無理(笑)。こいつは自由に生きさせた方がいいと思います。「人の車に乗るときに足を上げ上げるな」くらいの常識を、覚えさせればもう、後は何も言う必要はないです(笑)。
そういえば、俺の車乗ってるとき、いつも足上げるだろ(笑)。買って1日ですよ。新車ですよ(笑)。
ー安西選手の理想像は?
安西 僕はやっぱり子供たちが、こういう選手になりたいとかこういう人間になりたいって思えるような人になりたいです。シンプルですけど。
鈴木 それが何なのって、質問でしょ(笑)。
安西 それは結局サッカー選手だから、サッカーで上に行かない限り、やっぱり子供たちは認めてくれないと思うんですよ。
鈴木 人間としてはどうなりたい?
安西 いい質問だね。
鈴木 (質問者の)話聞いてる?(笑)
安西 聞いてるわ(笑)。人間的には、あんまり僕は人に怒らないので、どんな人に対しても対等に喋って、「なんか親しみやすい人なんだな」っていうふうに思われたいです。
鈴木 「思われたい」じゃん。「なりたい」じゃなくなってるじゃん、もう話が変わってるんだよ(笑)。
安西 なっていきたい、だよ(笑)。
鈴木 こいつまじで話すの下手なんですよ(笑)。
ーみなさんサッカー選手であって、話のプロじゃないですし・・・(笑)
安西 そうですよ。
鈴木 でも、久保(建英)君とか喋りめちゃくちゃうまいじゃないですか。
安西 見た見た。権田(修一)さんに言われて。
鈴木 言われたことに対する要点を上手くまとめてて。超うまいよほんと。俺もまだまだだけど、お前よりはうまい自信あるわ。
安西 ふざけんなよ(笑)。
二人が抱く「野望」
ー鹿島に帰ってきたら、みたいなことを考えられたりします?
鈴木 鹿島の伝統から言うと、海外で活躍した選手が帰ってきて。それをチームメイトに伝えて強くなる。それがベースであるんですけど。このことを踏まえた上で、自分の話を聞いてもらえるような選手になって、帰ってきたい。選手ってどうしても、何でこの選手に言われるんだっていう部分が、絶対にあると思うんですよ。監督だったら、ジダンは選手としてすごかったから、あの人の話は絶対ってなるじゃないですか。それって活躍したからなんですよ。まず僕たちもその土台作りで。まず活躍しなきゃいけないっていうのがあって。活躍して帰ってきたときに初めて、自分の意見を聞いてもらえるっていうのがあると思うんですよ。だから、いろんな他のことも含めて、まずヨーロッパで活躍して名を残すっていうのは、全ての近道なんですよ。なんでそこに僕はフォーカスをあてています。
安西 僕は同じポジションだし、(内田)篤人くんを見てきて。篤人くんも海外でずっとやってきて。怪我もすごい多かったですけど。でもやっぱり日本に帰って、「サイドバックはこうなんだ」っていうことをやっぱたくさん伝えてもらったし。その中で篤人くんに、「海外地は行けばわかるよ」っていうふうに言われて。いざ行ってみて、やっぱりサッカーも全然違いますし。今までと違って、僕とか優磨はそのチームに参加してるわけで。このチームで活躍しなかったら、助っ人は一番最初にやっぱり外されるわけで。今まさに僕が監督が変わって、今の試合に絡めてないですけど。日本だったら、「なんでなんだ」って、多分もう本当に怒り狂って(笑)。練習だったり、ふてくされてやったりしてたんですけど。今はもう俺も覚悟を持ってこっちに来たし。そういう覚悟があるから、一つの練習でも今一切手を抜かず。例え試合に出れなくても。そういうのを積み重ねて、これでまた活躍して、キャリアを積むことができて。それをまた鹿島に帰ってきたときに、還元することができれば、また鹿島の伝統のサイクルが。僕たちが次は作る番なので。それをできるように、今頑張りたいですね。ヨーロッパで。
ー今後の目標をお聞かせ下さい。
鈴木 目標で言えば、チャンピオンズリーグと、プレミアリーグでやりたいっていうのが、大きなヨーロッパでの目標なので。そこはヨーロッパにいる間に何とかしたいですね。あとは、僕ももっとサッカーに限らず、何か夢を追っている子供たちに、自分の経験などを、伝えることができたらいいなと思ってるので。そこはこのPasYouを通じてやっていきたいですね。
安西 僕はワールドカップに出たくて海外に来たので。日本代表として、スタメンとして試合に出るには、上のチームで試合に出ないといけない。。もっともっと上のチームで試合に出なきゃいけないと思っているので。本当に時間が少ないですけど、今はそれに向かって頑張ってます。プレー以外では、夢を持っている子供たちに、僕がしてきた経験っていうのを、PasYouを通して伝えられればいいなと。僕自身がもっともっと上のカテゴリーでやることになれば、また話せることも増えてくると思うので。そこも頑張っていきたいですね。