コレクションかファッションか
我孫子「おっ、ジョーダン」
安達「エアジョーダン4× TRAVIS SCOTTです」
我孫子「これは、色ですか」
安達「水色とか、緑とか、そういう色が好きなんです」
我孫子「でも、なかなか手に入らないやつですよ」
安達「これは、スニーカーズの抽選で当たりました」
我孫子「安達さんは、レアなスニーカーを普通に履くのがいいですね。どんな服と合わせていますか」
安達「デニムのスキニーと組み合わせることが多いです」
我孫子「ハイカットは、短パン系と合わせる人も」
安達「ですね。ただ、私、あんまり可愛い短パンを持ってなくて」
我孫子「これ、でもホントけっこうなプレ値(転売される場合のプレミアム価格)がついてるスニーカーですけど、そういうお金のことだったりっていうのは、ぜんぜん頭をよぎらない? 履かなかったら、何十万で売れるんですよ」
安達「う~ん。たとえば、いま自分が履いているスニーカーが、プレ値で10万円なんだよって言われたら、そんなレアなものを履いているんだ、っていう気持ちは生まれるじゃないですか。それはゼロではないですし、スニーカーが好きなので、ある程度の相場は認識していますし。でも、レアだという理由で買うことはないです。レアだから、欲しいとも思わない」
付加価値か審美眼か
安達「そういえば、これ(SEAN WOTHERSPOON × NIKE AIR MAX 1/97 VF)は、こだわりがない頃に買った。『レアだから買っちゃった』系のスニーカーです」
我孫子「これもプレ値がついてるモデルですね。ショーン・ウェザースプーンは、ロサンゼルスでヴィンテージショップもやっている人ですね」
安達「デザイナーさんじゃないんですか」
我孫子「シューデザイナーとして脚光を浴びたのが、ナイキの『未来のエアマックス』を作るプロジェクト『VOTE FORWARD』で、彼が応募したデザインが人気投票で一番になって」
安達「たぶん18歳ぐらいかな。大学の友達でスニーカーが好きな子が『なかなか買えないから、応募だけしてみたら』って教えてくれて、そうしたら、また抽選で当たって」
我孫子「芸能界の人って、クジ運強いよね(笑)」
安達「スマホで見たときは普通だったんですけど、届いて履いたら可愛いと思って、ずっと大事にしてます」
好きなものはずっと好き
我孫子「これが、さっき言ってたエアマックス90のiDね」
安達「もう、好きな色の詰め合わせですね。なんにも考えずにやっちゃったんで、履きにくい靴になっちゃいました」
我孫子「でも、しっかり履いた形跡あるよね」
安達「はい。毒々しくても履いてます」
我孫子「今は見られたり、撮られたりする仕事をしているから、他人の視線に気を遣うだろうけど。本当は、草間彌生の画みたいな服を着たいとか」
安達「ごちゃごちゃした色味は、足元がいいですね。上はシンプルにして」
我孫子「色もそうだけど、素材もスウェードとスムースレザーとか、きっちり自分で決めた感じがして素敵です。このオレンジも」
安達「オレンジ好きで、小学校のランドセルもオレンジ色でした」
三つ子の魂百まで
我孫子「へええ。そうやって好きなものを使い続けていると、捨てどきが難しくないですか」
安達「ああ、分かります。だから、私、基本的には捨てないですね。ボロボロになっても。スニーカーもそうですし、小学校で着ていた服も、ぜんぶ実家に置いてあります」
我孫子「お母さん、怒るんじゃない?」
安達「それが、母も捨てられない人なので(笑)」
我孫子「ちなみに、今のプライベートのファッションはどういう感じ」
安達「今はあんまりストリートを着てなくて、だからスニーカーを履くタイミングがちょっと減ってきちゃっています。ガーメンツとかネペンテス系列が最近めっちゃ好きで、そればっかり」
我孫子「高校生の頃のブルーブルー的なアメカジ流れですね。そんなシーンの昨今の象徴的なアイテムといえば、ニードルスのジャージーですかね」
安達「めっちゃ持ってます」
安達葵紬 あだちあおぎ
1999年3月4日, 長崎県生まれ. 二人組ユニット「カノサレ」のメンバーとしての活動を中心にモデル, 舞台などで幅広く活躍している.西日本鉄道株式会社のCM「空気イス女子高生」では高い身体能力を発揮. 映画『なつやすみの巨匠』(2015), 『ファンファーレ』(2023)では, 名だたる出演者のなかにありながら独特の存在感を放っている.