慣習か、好きなものか

我孫子「ついつい楽しくなって、スニーカー談義ばかりになってしまいましたが、そもそもの話は、ゴルフの練習用のスニーカーをどうするか」

安達「ちょっと、候補を持ってきました」

我孫子「ヴァージル・アブロー」

安達「厚底はダメと、福住さんが仰っていたので」

我孫子「これは、ランニングシューズじゃなかったっけ?」

安達「たしか、そうだったと思います。同じ形で黄色も持っていて、そっちのほうがよく履いてます」

我孫子「このトゲトゲ、コンクリートの上で履くと、違和感ないですか」

安達「最初だけ、気持ち悪いです。なんかグニン、グニンってなるので。でも、すぐ削れるので何回か履けば大丈夫ですね」

ストリート的安達ゴルフシューズ選び

安達「ゴルフシューズってぜんぜん分からないんですけど、そもそも何を履けばいいか」

我孫子「確かに、これまでの安達さんのファッション遍歴とは、なかなか結びつきずらいかもしれない」

安達「お父さんはゴルフが趣味なので、そのうちに一緒にラウンドできたらなと思ってはいるんですけど」

我孫子「ゴルフは、いわゆる紳士のスポーツというイメージも強いですからね。日本でも、仕事上での接待などバブル期のイメージが強いですし。対して安達さんの好きなスタイルは、ヒップホップとかアメカジとか、いわゆるユースカルチャーに根差したスタイルに惹かれてきてますもんね。それらって、そういうゴルフが持つイメージと真逆というか、それに反発して生まれてきたようなものですからね。言ったら、水と油みたいな」

安達「だから、ゴルフから離れちゃうかもしれないけど、私の好きな感じで選べたらなって」

我孫子「確かに、福住さんからしたら、このナイキも邪道っていうかもしれないね(笑)」

安達「難しいですよね」

我孫子「でも良いと思いますよ。最近では、ストリート界隈の人がゴルフにハマってると、よく聞きます。そういった人たちは、だいぶカジュアルというか。ルールは押さえつつ最大限着崩してるっていうか。その人なりのスタイルで楽しんでいます。仕事上の接待で、というのもまた別の良さがありますが、個人的には、ルールを踏まえつつ、最大限自分らしいファッションでゴルフをする方が、ピュアにゴルフを楽しめるかもしれない」

ジョーダンもゴルフが好き

安達「そうすると、靴だけじゃなくて、ゴルフ自体のファッションの基本みたいなものもあるんですか?」

我孫子「あるはありますよね。でも最近は、それこそジョーダンのゴルフシューズも出ていたり、ストリートとアメカジと親和性の高さで言えば、ラルフローレンのゴルフラインとかもあるし。あっ。(安達さんのマネジャーの)池田さんが昔働いていた大手セレクトショップでも、最近ではオリジナルでゴルフラインを展開してますよね」

安達「えっ? 池田さん、昔どこで働いてたんですか?」

池田「うぅ。またそうやって無茶振りして……ビームスでショップ店員やってました」

我孫子「安達さん知らなかったの?」

安達「全然知らなかったです。冬でもディッキーズの短パン履いてるから、そういうのが好きなのかなとは思ってましたけど」

我孫子「あまり、いじると怒られるので話を戻すと、紳士の遊びとして生まれたゴルフも、アスリートとしての競技へと変化したことや、科学技術の進歩やストリートのような新たな価値観を持つ文化からの影響など、様々なことで塗り替えられています。

 つまり、今的なルールの中で好きなシューズやファッションを選んでも良いと思う。上手くなりたい、オシャレにやりたい、どちらを追っても、どちらかだけ追っても正解だと思うから、安達さんが好きなようにやるのが1番だと思います」

安達「そうですよね。よし、このスニーカーで、どこでも練習します!」

                   *

 後日、マネジャーの池田さんから公園で練習に励む安達さんの写真が送られてきた。「福住さんと一緒に、屋内での練習も続けています。すこし暖かくなったら、いよいよコースに出掛けましょう!」(池田さん)と、頼もしいメッセージ。
 さて今年こそ、安達さんはゴルフ好きの父をアッと驚かせることができるのか。


芸能界入りのきっかけはダンス ゴルフの前に自己紹介〔Dispatch 01〕安達葵紬 ゴルフはじめました


安達葵紬 あだちあおぎ
1999年3月4日, 長崎県生まれ. 二人組ユニット「カノサレ」のメンバーとしての活動を中心にモデル, 舞台などで幅広く活躍している.西日本鉄道株式会社のCM「空気イス女子高生」では高い身体能力を発揮. 映画『なつやすみの巨匠』(2015), 『ファンファーレ』(2023)では, 名だたる出演者のなかにありながら独特の存在感を放っている.


VictorySportsNews編集部