2009年、サガン鳥栖でプロデビューし、プロ2年目に移籍した横浜FCでサイドバックに転身。その後、川崎フロンターレ、ヴァンフォーレ甲府、レノファ山口とプロ入り後5クラブを渡り歩いてきた、武岡優斗選手。幾度の大怪我を経験し、何度も引退を考えた、という彼は、これまでどのようなことを経験し、今何を考えているのか。Vol.4ではストレスで円形脱毛症になってしまった、という苦しい小学校時代の思い出について語った。

ストレスで小学生にも関わらず「円形脱毛症」に

―Vol.3に引き続きなんですが、小学校時代のあまりにきつい練習のせいで、円形脱毛症になってしまったということをnoteで拝見しました。そちらについてお話しいただけますか?

武岡:練習がストレスの元となって、小学生ながら円形脱毛症になりました。それくらい練習がキツかったので、練習に行きたくないってずっと言っていましたね。夏にはトレセンの合宿とチームの韓国合宿があって、チームとしては韓国合宿に来て欲しいって言われたんですけど、僕は喜んでトレセンの合宿を選びましたね。その夏の大会が終わった後、学校で友達に「はげてない?」って言われるまで円形脱毛症には気づかなかったです。病院へ行って、ストレスからはげてくるっていうふうに言われて。当時初属していたクラブでの練習が日々ストレスになっているっていうことで、やめさせてくれと言いにいきました。無理してやる必要もなかったので、直接言いにいったんですけど、断られましたね。自分自身がそのチームで唯一の京都府の選抜選手だったので、途中ではやめさせないようにしていたのかもしれないです。そこで、やめられないなら練習に行かない決断をしました。冬の大会が終わってユニフォームを返しにいくまでは一回も行かなかったですね。

―練習へいかなかった期間は何をしていましたか?

武岡:京都府のトレセンの活動と、学校でやる遊びのサッカーはしていました。毎日ボールは蹴っていたので、物足りなさはなかったです。チームが決勝まで行っていたので、そこは少し思うところはありましたけど、自分で決めたことなので気にはしていなかったですね。

―京都府のトレセンの活動について教えて下さい。

武岡:技術の練習が多くて楽しかったですね。そこがあったからチームの練習や試合に行かなくても、数カ月耐えられたのかなとは思います。練習に行かないって決めてからはむしろスッキリできましたね。

―厳しい練習を経験したからこそできたことはありますか?

武岡:自分の面白いエピソードの引き出しは増えましたね(笑)。笑って話せるようになってよかったですけど。

―小学校時代の武岡選手はどんなサッカー少年でしたか?

武岡:典型的なサッカー少年だったとおもいますよ。学校へもサッカーの服とかを着て行っていて。トレシューを履いて学校に行っていましたね。休み時間はずっとボールを蹴っていました。

中学時代も「いじめ」にあってしまう

―少し話題は変わりますが、中学時代のエピソードについて教えて下さい。

武岡:中学は親戚の知り合いのつながりで、街クラブの宇治FCには入りました。宇治FCからプロになった山口慶くんが、都府選抜の説明会で話をしてくれたことを覚えていたので、入るのを楽しみにしていました。練習自体も楽しかったですね。ただ楽しいことばかりではなくて、自転車に乗っていて車のそばを通る時に、車のドアが勢いよく開いて、それとぶつかったことがありました。その時は顔面血だらけになって救急車に運ばれましたね。命があって良かったとは思います。あとは、中学に入学してから1週間でいじめられました。なぜかわからないですけど、靴がよく無くなっていました。主に中3の人とかに目をつけられていて、その下っ端みたいな人にやられていました。そんな中で、たまたま不良15人くらいに囲まれているところを、自分の祖父母が発見して、警察沙汰になってしまって。そういうこともあって、不登校になってしまい、僕が中3になった時に転校しましたね。

―なぜそういったいじめに耐えられたのですか?

武岡:街クラブでの活動が楽しかったからだとは思います。学校生活以外の部分が楽しかったので、耐えられました。

―中学で全国大会も経験されていると思うのですが、その時点でプロになる意識はありましたか?

武岡:漠然とはありましたけど、確実な道が見えていたわけではなかったですね。ただ中2の時はパフォーマンスが良かった時期なので、すごく充実していたと思います。その分それ以外のことは気にしなくて済みました。中3の時は中2と比べて思っているようなプレーができなくて。京都府選抜で出ていたりして、周りの期待もあったんですけど、それに答えられない葛藤がありました。

―高校の進路はどのように決められたんですか?

武岡:中2の時期がすごく良かったので、サンガからも話をもらっていたみたいなんですけど、中3があまり良くなかったので、その話も流れましたね。そこで、一つ上の先輩が推薦で行った高校があったので、そのルートでいくかって話になり。何回か練習も参加していました。そんな中で、ある時トップチームの試合を見に行ったんですけど、試合内容が悪くて、試合が終わった青にずっと走らされていたんですよ。それを見て小学校時代のことがフラッシュバックしてきて。その高校には入らないという選択肢を取りました。じゃあどこいくって話で、サンガのセレクションを受けたんですけど、案の定落ちて。そこで、チームメートが大谷高校へ行こうよって誘ってくれました。その高校は成績がオール3あればスポーツ推薦がもらえるっていうのを聞いて、その高校へ行くことになりました。

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VictorySportsNews編集部