4月6日、Jリーグ・コンサドーレ札幌に所属する全28選手から2020年シーズンの給与減額の申し入れがあったことが発表された。

「新型コロナウイルスによるクラブへの影響も大きくなる現在の状況を鑑み、我々北海道コンサドーレ札幌の選手一同は、クラブに対して支援することを全選手合意のもと、決めました」

その総額は、1億円以上。もともと経営に苦しんでいたチームにとっては、ありがたい話といえるだろう。全く試合を行うことができない状況は、プロスポーツにとっては致命的だ。当然、チームの経営は傾くし、その影響を真っ先に受けるのは選手たちだ。選手が個人事業主であることを思えば、この自主的な給与減額に対して賛否両論あるだろうが、裏を返せば、もはやそこまで追い込まれてきていることの証でもある。

「Jリーグに限らず、いま世界中のすべてのプロスポーツ業界がピンチに陥っているといっていいでしょう。メジャーリーグでは、いち早く選手の年俸を開催された試合数に応じて払うということを発表しました。日本でも早急に対応を決めないと、経営的に苦しくなるチームが続出してくると思います。3月末には、各種スポーツのインターネット配信を行うDAZN(ダゾーン)が中止、中断された試合の放映権料を支払わないという報道もありました。DAZNとしても背に腹は代えられない判断だと思いますが、大型契約を結んでいるJリーグへの影響はかなり大きいのではないでしょうか」

そんな苦境でのコンサドーレ札幌の発表。池田氏は、どう見ているのだろうか?

「選手たちがチームの経営のことまで考えているというのは、いいことだと思います。アスリートが自分のことだけを考えていればいいという時代ではない。ビジネスであったり、社会とのつながりだったりを考えて、給料をカットされてしまう前に、自分たちから返上するというのは、とてもスマートな判断だし、ファンも応援できるのではないかと思います。社会全体が落ち込んでいる時期ですから、スポーツ界だけは特別というわけにはいきません。いまは給料が下がっても、いずれ取り戻すんだという気概が求められているのではないでしょうか」

恐らくこのコロナ騒動でスポーツビジネスの構造も変わらざるを得ないだろう。その変わっていった未来で苦しむのなら、いまこのピンチをどうしのぐかを考え、それをチャンスに変えるしかない。恐らくそれは、スポーツ界に限らず、日本、そして世界に与えられた大きな課題なのだ。




取材協力:文化放送

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