「競輪界全体を盛り上げたい」

現役選手であるかぎり勝利を目指すことは当然で、そのモチベーションは尽きることはありません。それはプロになった当初から保ち続けていますが、キャリアを積み重ねていくにつれ競輪界全体を盛り上げたいという思いも高まってきました。
競輪の一般的にギャンブルというイメージが先行していて、選手らはアスリートとして認知されていないように感じています。競輪選手も他スポーツと同様に、勝つための努力を惜しまずにするアスリートです。そういった体を張って勝つ姿を見ていただき、ギャンブル先行のイメージを払拭していきたいですね。
さまざまな人に出会っていろいろな経験をしてきたことで、競輪界全体のことを考えられるようになりました。それもプロになってからの気づきや発見があったから見えてきたことで、そのひとつひとつが競輪界地位向上を目指すというモチベーションにつながっています。

プロ選手としての務めは、競技だけではない

競輪界の地位向上を目指すには、ただ勝ち続ければいいというわけではないことがわかってきました。競輪を知ってもらうための努力もすべきだと気づきました。
以前に『アウト×デラックス』(フジテレビ系)で元選手の後閑信一氏が取り上げられた回があったのですが、その際に私も出演させていただくことになりました。その反響は大きく、友人・知人から多くの連絡をもらいました。さらに、知らない人からも「見ました!」と声をかけられるほどで、メディアの影響力を感じる出来事となったのです。
また、ボートレースは『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で取り上げられて、人気向上につながったと聞いています。
ですので、今はオファーをいただければ積極的に協力したいと思っています。メディア出演によって新たなファンを獲得することも、プロ選手としての務めだと考えています。できれば、競輪選手のすごさを知ってもらえるような密着ドキュメンタリーとかに出演できると最高ですね。

競輪の人気を向上させるのは、競輪界全体の永遠のテーマと言っても過言ではありません。きっと、選手・関係者のほとんどが頭を抱えている状態です。レース以外でも地位向上のためにさまざまことを試行錯誤しながらやっていこうと考えています。
いずれそういった施策が実を結び、多くの人たちに見てもらえるようになりたいですね。そして、子どもたちの将来の夢に競輪選手と書いてもらえるようなあこがれの存在になるのが夢です。

(プロフィール)
郡司浩平(ぐんじ・こうへい)
1990年9月4日生まれ(31歳)、神奈川県出身。父は元競輪選手の郡司盛男。日本競輪学校(現:日本競輪選手養成所)を経て、2011年1月に99期生として川崎競輪場でデビューを果たす。ここまで獲得したG1タイトルは2020年11月小倉競輪祭、2021年2月全日本選抜競輪。最上位のランクであるS級S班として今年2年目を迎えている。株式会社チャリ・ロトとは2021年3月にスポンサー契約を結ぶ。

(協力)チャリロト パーフェクタナビ編集部
https://www.chariloto.com/perfectanavi/

チャリロト「パーフェクタナビ」では、競輪・オートレース・自転車競技の最新情報を毎日発信。競輪選手やオートレース選手のコラムも数多く連載中。


VictorySportsNews編集部