「まだ自分のサッカー人生にチャンスがあるな」逆転残留の顛末
―昨シーズン一度降格が決まったときの心境を教えて下さい。
安西:一年初めて海外で戦って、監督が変わってチームのやり方が変わったので、最初は監督とも上手くいかなかったですね。でも、最終節に近づくにつれて、徐々に試合に絡めるようになってきて。最後の残留がかかった試合で、スタメンで出て勝てたんですけど、自力残留ができなくて。結果的に降格してしまう形になりました。一年間、サッカーにすべての時間をかけてきた中で、降格したのはメンタル的にもきましたね。降格が決まったあとは、来季どこでやろうかなっていうことを考えていました。
―その後逆転の残留が決まったときは、どのような心境でしたか?
安西:一部でまたやれるって聞いた時は、変な形ですけど、まだ自分のサッカー人生にチャンスがあるなというか、神様が一年ラストチャンスをくれたのかなと思いました。残留の経緯については、コロナの影響で経営困難になったチームが一部リーグに残れないということで、勝ち点では降格しているのに、僕たちが一部リーグに残るという形になりました。チームメートのみんなも「ラッキーだったね」っていう話はしていましたけど、このチャンスを生かすかどうかは、今シーズン次第だなと思います。
―昨シーズンは安西選手にとってどんな一年でしたか?
安西:序盤はチームでも出られて、代表にも対応できていたので、すごく充実した海外生活でした。ステップアップも狙えるところまで来ていたんですけど、チームが勝てなくなって、監督が変わってから、いきなり試合に出られなくなって。今までそんな経験はなかったので、戸惑いもありました。ただ、そこでサッカー選手としても、人間的にも一番成長できたと思います。
「CLしか見ない」引退した内田篤人からの激励
―プロに入ってからは、そういった挫折体験はあまりなかったのでしょうか?
安西:そうですね。プロに入ってからは、基本的にスタメンで試合に出させてもらうことが多かったので。監督と少し揉めてベンチ外になったりとか、試合に出られない状況が続いて苦しかったです。ただ、しっかり練習を続けてやっていれば監督もそれをみてくれて、最後使ってくれたので、いい勉強になりました。
―無観客での試合も、初めての経験だったと思うのですが、どういう印象を持たれましたか?
安西:実際は選手の声が通るので、やりやすい部分もありますけど、絵画特有の試合の雰囲気がないのは少し寂しいです。試合中のヤジなんて毎回ですし、サポーター同士が喧嘩していたり、発煙筒が焚かれているとか、海外でしかないサポーターの雰囲気を感じながら、試合で熱くプレーするので、そこがなくなるのは残念ですね。
―現地の「安西幸輝ファン」は獲得できましたか?
安西:たまにユニフォームをきてくれている方もいますけど、こっちのサポーターはあまりユニフォームに背番号とか入れないので、そういう部分は日本と少し違うのかもしれませんね。プレーが良くなかったらヤジが来るし、よかったら拍手してくれるっていう単純な評価の仕方で、日本の方が優しい感じはします。
―最後に、鹿島でも一緒にプレーされていた内田篤人選手が引退されましたが、そのニュースはどのように受け止められましたか?
安西:篤人くんの足の状態が悪いことは知っていましたけど、あと2、3年はやってくれるんじゃないかなとは思っていました。最初はYahoo!ニュースで知って、すぐに電話したら、
「もう俺はやんない」って言われて。「俺は頑張るんでみててください」って伝えたら、「おれはもうチャンピオンズリーグしか見ないから、とりあえずそこまで這い上がって来い」って言われました。そういう篤人くんらしい激励をもらったので、そこまでは自分を信じてやり続けようと思いました。多くを語らず、プレーで見せてくれる人でしたね。同じサイドバックとして鹿島時代から厳しくしてくれていましたし、守備に関しては細かいところまで指導をしてもらったので、鹿島に行ってよかったなと思います。
PasYouでビデオメッセージをリクエストしよう!
憧れの選手から『あなただけ』に向けた完全オリジナルメッセージが届きます。ファンの方のリクエストをもとに、1つずつビデオレターを撮影いたします。(一本およそ60秒程度です。)特に、下記のようなリクエストが集まっております。
『毎日頑張る子どもにメッセージを贈りたい!』
『友人の誕生日にメッセージを贈ってあげたい!』
『大事な試合に向けて、自分のことを鼓舞してほしい!』
PasYouのTwitterでは随時、選手へのインタビュー記事を投稿しています。不定期的に選手のサイン入りユニフォームが当たるプレゼント企画などもやっていますので、是非フォローしてみてください!
【特集】Off The Pitch〜アスリートの知られざる一面〜
PasYouでは、選手のピッチ上では見られない一面や魅力をお伝えするために、各選手のインタビュー記事を更新しております。これまでの特集記事のまとめはこちら