サーフィンをこよなく愛する池田氏にとって、千葉・南房総エリアは馴染み深い場所。「春から夏にかけて、勝浦の漁港に黒潮に乗ってきたカツオが結構あがるんです。これが美味しいんです」。勝浦市はカツオの街として全国有数の水揚げ高を誇ることで知られ、例年1月から水揚げが始まる。そこで食べるカツオの刺身が、お気に入りなのだという。

 カツオの味に開眼したのは、20歳半ばから後半にかけてのこと。夏の時期にサーフィンやダイビングでよく八丈島を訪れており、「最初に美味しいカツオを食べたのは、八丈島でした。船を出してくれる人がいて、カツオをつかまえて、その場でさばいて食べるんです」。特に推すのが、刺身にして唐辛子を入れた醤油をつける食べ方。「八丈島って、あちこちに唐辛子が生えていて、みんなそれを醤油に入れて食べるんです。元々新鮮で臭みのないカツオが、さらにおいしく食べられます」。八丈島ではいわゆる島唐辛子が多く栽培されており、刺身を島唐辛子と醤油で食べるのが“八丈島流”なんだとか。

「千葉に行った時も、勝浦であがってきたカツオを刺身にして、唐辛子を入れて食べます。これも、なかなか良いんです。そこまで辛い唐辛子はないですけど、10本くらいの唐辛子を切って、種も全部入れて1、2時間くらい漬けておくと良い感じに辛みが出てくるんですよ」


 唐辛子といえば、ベイスターズの球団社長に就く以前、池田氏は大手製菓会社の再建に携わった際に「世界で一番辛い唐辛子」ハバネロに注目。メキシコまで調査に飛び、それを使用した商品を大ヒットさせた経歴もある。そんな唐辛子に“一家言”ある(?!)池田氏によると、脂が乗った戻りガツオより、あっさりした春から夏のカツオが唐辛子には合うとのこと。

 東京大会で五輪初開催となるサーフィンの競技会場として一宮町の釣ヶ崎海岸(通称:志田下)が選ばれている千葉。時期も7月とピッタリなだけに、無事に五輪が開催された暁には、観戦のお供に「カツオ」を加えてみるのも、また通な楽しみ方かもしれない。



【勝浦漁港】
■住所 〒299-5233 千葉県勝浦市浜勝浦370番地
■アクセス JR外房線・勝浦駅から徒歩14分
※現在は新型コロナウイルス感染拡大防止のため市場見学を休止中




取材協力:文化放送

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VictorySportsNews編集部