『Apex Legends』とは

『Apex Legends』(エーペックスレジェンズ)とは、Respawn Entertainmentが開発し、「Electronic Arts」(EA)より2019年2月4日に配信されたファーストパーソン・シューティングゲームであり、基本プレイ無料のバトルロイヤルゲームです。

「Electronic Arts」は、ゲームを通して世界にインスピレーションを与えることを掲げ、ゲームの企画、開発、販売を行っており、『Apex Legends』は、2024年2月にローンチから5周年を迎えました。

「Apex Legends Asia Festival 2024 Winter」 とは

「Apex Legends Asia Festival 2024 Winter」とは、これまでアジアで開催されてきた「Apex Legends Asia Festival」の最新イベントであり、今回が日本初開催です。

日中韓、グローバルから総勢20チームが集結してエキシビションマッチを実施。さらには豪華クリエイター同士のショーマッチが開催されます。

オープニングセレモニー&オープニングアクト

オープニングセレモニーでは、TOMMEE PROFITT(作曲家)、Jung Youth(歌手)、彩(和太鼓パフォーマー)、万美(書道家)が登場して日本の芸術を前面に押し出したパフォーマンスが催されました。

SHOW MATCH

HIKAKIN、加藤純一 、SHAKA、ボドカ、山本彩 、RaMu、貴島明日香、yunocyなど、人気のクリエイターやタレントが勢揃い。

ControlやRunGunなど、様々なゲームモードで対決をして観客を沸かせました。

PRO MATCH

トッププロたちによる豪華なエキシビションマッチです。オフシーズンのイベントとしてカウントされる本イベントの戦いではありますが、2日間に及ぶ戦いは真剣そのもの。

日本、中国、韓国の3か国のプロチームに加え、世界のトッププロチーム「TSM」、「Alliance」をスペシャルゲストとして参戦。ファンにとっては夢のような頂上決戦となりました。

【日本】
・FENNEL(Pinotr、mo-mon、栗原)
・RIDDLE ORDER(ゆきお、saku、メルトステラ)
・NORTHEPTION(YukaPEROdator、ReyzyGG、Taida)
・KINOTROPE GAMING(1Tappy、4rufa、Mia.K)
・FNATIC(YukaF、satuki、Lyqk)
・REIGNITE(すでたき、ShunMi、まつたす)
・PULVEREX(破壊 HammerDrill、Ftyan、UmichanLoveti)
・MOZE(chicochan、wayachang、Datch)

【中国】
・DREAM FIRE(Pite174、3Mz、Roieee)
・MDY White(Mingyue、LdDuD、FeiJu)
・VK Gaming(Kasssa、XiaoKai、KenTunG)

【韓国】
・CRAZY RACCOON(Dogma、Junghee、Jusna)
・REJECT(KaronPe、SangJun、Obly)

【スペシャルゲスト】
・TSM(Verhulst、ImperialHal、Reps)
・Alliance(Hakis、Yuki、Effect)

ゲーム内キャラクターに扮したコスプレイヤーたち

これぞeスポーツイベント!注目のポイントを2つ

現地取材を通して見えた注目ポイントを2つ紹介します。

1:選手だけじゃない!コスプレイヤーやキャスターも日中韓が共演

プロのeスポーツプレイヤーは勿論のこと、その他の演者も全世界から集結しました。

日中韓から総勢15名の人気コスプレイヤーが共演を果たしています。オープニングではステージ上に一堂に会してファンを魅了、その後は会場内のコミュニティエリアでファンとの写真撮影に応じていました。

またキャスター陣についても盤石な体制です。世界中から有名eスポーツキャスターが来日。日本からは大和周平、Alelu、Shomaru7、Dizzy、田口尚平、中国からはZixuan、showhand、韓国からはJisoo Shim、Hyunseong Hong、その他の諸外国からはNiceWigg、Greekが参加。総勢11名のキャスター陣がイベントを盛り上げました。

選手やインフルエンサーだけなく、コスプレイヤーやキャスターにもファンがついているという、eスポーツならではのコラボレーション演出といえるでしょう。

2:最高の思い出に!オフラインならではのエキサイティングな演出

本イベントに限らずeスポーツの対戦イベントは、YouTubeでも同時配信されるのでオンライン視聴でも事足りる部分もあります。ただ会場では大迫力の音響と照明による演出、チーム内でのボイスチャットを流したり、オフラインならではの観戦体験に力が入っていました。

また会場ではファンの歓声が響き渡り、オフライン特有の雰囲気を楽しめました。「いつもモニターで見ている憧れの選手が目の前にいる」というのも、ファンにとっては最高の思い出になることでしょう。

まだまだ伸びしろある!浮かび上がった今後の課題

大盛況で幕を閉じた本イベントですが、来場者(ファン)に話を聞いてみると、イベントに対していくつかの要望がありました。

もっと選手の顔が見たかった

最前列のS席に座っているファンからは「最前列に座っているのに、(モニターが遮っていて)好きな選手の顔が見えづらかった」という意見がありました。

各選手のデスクのフロント部分には「チームの生存状況」を示すランプが表示されていたので、これはこれで良いアイデアではあったのですが「選手とファンが相対する貴重なオフイベント」という観点で見ると「卓上カメラで映した選手の表情」を映し出す方がベストだったのかもしれません。また一部のコアなファンからは「(自分のプレイの参考にするために)選手の手元を見たかった」という意見もありました。

加えて、個人的に気になったのはメインステージの大型スクリーンが少し小さいということでした。メインステージ上でのスクリーンは1台のみであり、会場の箱に対して十分な大きさとはいえず、あくまでオンライン配信向けの画面をそのまま流しているので「現地で観戦するのは少しストレス」ではありました。

オフラインイベント特有の熱気はあるものの、「これであれば次回からはオンライン視聴にしようかな…」と感じたファンもいたことでしょう。

チームブースでは整理券が欲しかった

コミュニティエリアでのチームブースではファンと選手が握手やサイン会、写真撮影などの交流が行われました。これがかなりの大盛況であり、1時間待ちほどの長蛇の列ができているチームもありました。

この近辺でファンに取材をしてみると「どれがどの列なのか全く分からないから並ぶのを躊躇う」「せっかくのイベントなのに大半を並ぶ時間に費やしてしまった」「次回からは整理券を導入して欲しい」との声がありました。

現地取材をしていてもそれは感じることがあり、時間帯によってはチームブース近辺の人だかりが凄まじく、ファンの方々が言っていたように整理券を導入するか、場合によっては「追加料金を支払えば優先的に案内される」という追加オプションを用意するのも手段の1つかもしれません。


また現地では海外のファンの方にも話を伺うことができました。その方々からは「日本のeスポーツの盛り上がりを感じた」というポジティブな感想をいただいた一方「もっと一般のプレイヤーもイベントに参加できると良いと思う。たとえば一般のコスプレイヤーのコンテストをやるとか。日本のファンの熱量をもっと全面的に出せたら、日本のeスポーツ全体の盛り上がりをもっと実感できたと思う」

今や『Apex Legends』に大きなコミュニティが形成されているので、コミック・ブック・コンベンションのような(一般の方が同人作品を出展するなどの)一般ブースがあっても良いかも知れません。



小川翔太

1987年生まれ。会社経営者。システムエンジニア→人材コンサルタントを経て(趣味のカードゲームで世界大会に出場したことをきっかけに脱サラ)2017年にメディア業界に飛び込む。5年に渡りeスポーツの取材を続け、これまで総勢100名以上のプロゲーマー&ゲーム関係者にインタビューしている。