3位になると待ち受ける茨の道

「リストをつくるのが、今までで一番難しかった」というハリルホジッチ監督が招集したのは27名。代表監督就任後、過去最多となる人数を呼んだ理由について、「いくつか心配な点があるので、リスクを冒したくないのでこうしました。何人かの選手は手元に呼んで、状態や可能性を見るために呼びます」と、説明した。

その「何人か」に入るのは、6月7日のシリア戦で肩を負傷したMF香川真司(ドルトムント=ドイツ)、右足ふくらはぎの肉離れの影響が心配されたFW本田圭佑(パチューカ=メキシコ)といった選手だ。特に本田の状態については「トレーナーがヨーロッパやメキシコで(本田)圭佑を見たりしている。多くの情報が入っている」と、ブラジルW杯アジア最終予選のオーストラリア戦でもPKを決め、W杯行きの切符をもたらした男の状態を入念に確かめていたことを明かしている。

メンバー発表会見の中でハリルホジッチ監督は、「他の試合とは違う試合です。ただのサッカーの試合ではありません。これは日本という国家にとっても、この日本に興味を持つ人がたくさんいると思う。ここには愛国心、誇り、たくさんのものが絡んできます」と、オーストラリア戦とサウジアラビア戦の重要性を口にした。そのうえで「この試合では選手たちにサムライになってもらわないといけません。そしてゲームに参加する選手には、勝利を求めていきたい」と、何よりも結果を求める姿勢を打ち出した。

日本代表は現在、アジア最終予選のB組で5勝2分け1敗の勝ち点17で首位に立っている。残り2試合のうち1勝できれば、6大会連続W杯出場を決めることができる。だが、対戦相手は現在3位のオーストラリアと2位のサウジアラビアという難敵だ。両国とも勝ち点16で日本に迫っており、31日のオーストラリア戦の結果次第では、サウジアラビアとの最終戦を3位で迎える可能性もある。そして、もし2試合とも勝利できずにB組3位になると、A組3位とのプレーオフがあり、そのプレーオフに勝ったうえで、北中米カリブ海予選4位との大陸間プレーオフに勝たなければならなくなる。だからこそ、ハリルホジッチ監督も、この試合の重要性を強調したのだ。

はたして、日本はアジア予選でロシアへの切符をつかめるか。その期待は27人の選手たちに託された。

日本代表メンバーは以下の通り
▽GK
川島永嗣(メス=フランス)
東口順昭(G大阪)
中村航輔(柏)

▽DF
酒井宏樹(マルセイユ=フランス)
酒井高徳(ハンブルガーSV=ドイツ)
長友佑都(インテル=イタリア)
槙野智章(浦和)
吉田麻也(サウサンプトン=イングランド)
昌子源(鹿島)
植田直通(鹿島)
三浦弦太(G大阪)

▽MF
長谷部誠(フランクフルト=ドイツ)
山口蛍(C大阪)
井手口陽介(G大阪)
高萩洋次郎(FC東京)
小林祐希(ヘーレンフェーン=オランダ)
柴崎岳(ヘタフェ=スペイン)
香川真司(ドルトムント=ドイツ)

▽FW
浅野拓磨(シュツットガルト=ドイツ)
久保裕也(ゲント=ベルギー)
本田圭佑(パチューカ=メキシコ)
乾貴士(エイバル=スペイン)
武藤嘉紀(マインツ=ドイツ)
原口元気(ヘルタ・ベルリン=ドイツ)
岡崎慎司(レスター・シティ=イングランド)
杉本健勇(C大阪)
大迫勇也(ケルン=ドイツ)

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VictorySportsNews編集部