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ゴルフに関する記事を一覧できるページです。VICTORY [ビクトリー]では、国内や海外のゴルフの最新ニュースや旬な話題も、プロ・アマを問わずに取り上げていきます。
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B.ワトソンのこだわりが凝縮された14本 マッチプレー王者の優勝ギア
バッバ・ワトソンは気に入った道具を使い続ける傾向にある。そして、「WGCデルテクノロジーズマッチプレー」で勝利へと邁進したワトソンは、バッグにお馴染みの友人たちを入れていた。 「僕は道具を変えるのが嫌いなんだ」とワトソンは数年前にGolf Worldに述べている。「感覚が常に新しくなってしまう。新しいクラブ、あるいはグリップを交換したクラブでは、感覚が合っていないので打つことさえできないことがよくあるんだ」。 ワトソンは自分専用にウェッジのソールをグラインドしないことで知られているが、これはソール形状をそのつど完全に再現するのが難しいためであり、彼は標準的なグラインドでのプレーの仕方を体得することを選択している。 しかしながら、そんな彼も最近一カ所だけ、パターのロフトに変更を加えている。彼は現在使用しているピンPLDパターを優勝した先月の「ジェネシスオープン」から実戦投入しているが、このパターのロフトは4.5度となっている。それまで3度のロフトのパターを2.5度に微調整して使用していた。しかし、オフシーズンにパターのロフトを色々と試したワトソンは、さらににロフトが必要であると判断。このパターは金曜に予選リーグを突破した後の決勝トーナメント4試合でも良い働きをした。その4試合で、ワトソンは対戦相手に合計でわずか7ホールしかアップを与えず、なかでも7&6と圧勝した決勝戦でケビン・キズナーに取られたホールは1ホールのみだった。ワトソンの使用するパターは長さが34.25インチで、重さは340グラムとなっている。 また、ワトソンはトレードマークであるピンク色のピン『G400 LSテックドライバー』をオースティンCCで貴重な戦力として使用した。ドライバーは8.5度のモデルだが、実際のロフトは7.6度に立てられており、グロファイBiMatrxシャフトは半インチ短くなっている。さらにワトソンのドライバーは巨大グリップとなっており、下の手(レフティのワトソンにとっては左手)側はテープが15巻きされており、上の手(右手)側はテープが13巻きされている。LSテックはG400ドライバーの低スピンバージョンである。ここ数年、ワトソンはティショットのスピン量過多に悩まされていたが、LSテックにより適正なスピン量を得ることができるようになった。 「マスターズ」2勝のワトソンは、オーガスタナショナルで2度目の優勝を達成した際に使用していたピン『S55 アイアン』を今大会でも使用した。アイアンは全て半インチ長く、ワトソンが好むターフの抜け感を実現するべく、ヒールが極度にグラインドされている。また、ワトソンはライ角が正しくなるよう、常に確認している。初めてアイアンをテストする際、フックが強すぎるようだと、彼は1度アップライトに修正するよう指示している。 このマッチプレーでは、こうした道具の微妙な複雑さが積み重なり、彼を勝利へと導いたのである。(米ゴルフダイジェスト誌:E.Michael Johnson 翻訳:平床大輔) ドライバー: ピンG400 LSテック(7.6度) フェアウェイウッド: ピン G フェアウェイウッド(3番13.2度) アイアン: ピン i ブレード アイアン(2番)、ピン S55 アイアン(4~P) ウェッジ: ピン グライド 2.0 ウェッジ SS(52度、56度)、ピン グライド2.0ウェッジTS(60度) パター: ピンPLD ボール: タイトリスト プロV1xボール (C) 2018 Golf Digest Publications. All rights reserved
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「マスターズ」にはプラス? J.トーマスの世界1位はお預け
◇世界選手権シリーズ◇WGCデルテクノロジーズ マッチプレー 最終日(25日)◇オースティンCC(テキサス州)◇7108yd(パー71) 決勝進出で自身初の世界ランキング1位に届いたジャスティン・トーマスだったが、準決勝でバッバ・ワトソンに3&2で敗退。同2位からの浮上はならなかった。 「それでも、オーガスタにはそれ(ランク1位)抜きで行く方がよかったと思う」とトーマス。「自分は自分がやるべきことをやって、DJ(ランク1位のダスティン・ジョンソン)にプレッシャーは全部背負ってもらうよ」と、敗戦をポジティブに受け止めていた。 今季すでに2勝を挙げ、直近4試合は9位、優勝、2位、4位と好調をキープしている。「マスターズ」まであと2週間。初のグリーンジャケット獲得に向けて、「まずは少し休むよ」と爽やかな表情で会場をあとにした。(テキサス州オースティン/今岡涼太)
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松山英樹と池田勇太は1勝1敗 宮里優作、小平智は予選敗退
◇世界選手権シリーズ◇WGCデルテクノロジーズ マッチプレー 2日目(22日)◇オースティンCC(テキサス州)◇7108yd(パー71) マッチプレー形式で行われる世界ゴルフ選手権の今季第3戦。4人ずつ16の組に分かれて、総当たり戦(予選ラウンド)の2日目が行われた。 松山英樹はキャメロン・スミス(オーストラリア)と対戦。オールスクエアで迎えた16番(パー5)でバーディを奪ったが、スミスはイーグル。1UPで敗れて1勝1敗とした。 宮里優作はパトリック・カントレーに3UPのリードを奪われて折り返したが、11番(パー3)、15番、17番(パー3)でバーディを奪いオールスクエアに戻す意地を見せた。しかし、18番を奪われて2連敗となり、予選敗退が決まった。 池田勇太はマット・クーチャーに1UPで敗れて1勝1敗、小平智はフィル・ミケルソンに1UPで敗れ2連敗。大会連覇を目指していた世界ランク1位のダスティン・ジョンソンはアダム・ハドウィンに4&3で敗れ、予選で姿を消すことになった。 各組1位の選手が週末、トーナメント方式の決勝ラウンドに進む。
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松山英樹が宮里優作に勝利 D.ジョンソンが敗れる波乱
◇世界選手権シリーズ◇WGCデルテクノロジーズ マッチプレー 初日(21日)◇オースティンCC(テキサス州)◇7108yd(パー71) マッチプレー形式で行われる世界ゴルフ選手権の今季第3戦。大会は4人ずつ16の組に分かれて、総当たり戦(予選ラウンド)を行う。各組1位の選手が週末、トーナメント方式の決勝ラウンドに進む。 松山英樹は東北福祉大の先輩でもある宮里優作と対戦し、オールスクエアで迎えた12番(パー5)、13番で連続バーディを奪い、2UP。15番を落としたが、17番(パー3)では2mのパットを沈めてバーディを奪った。1ホールを残して2UPで勝利した。 池田勇太はロス・フィッシャー(イングランド)に2&1で勝利。小平智はラファ・カブレラベロー(スペイン)に2&1で敗れた。 大会連覇を狙う世界ランキング1位のダスティン・ジョンソンが同ランク56位のベルント・ヴィースベルガー(デンマーク)に3&1で敗れる波乱。欧州ツアーの年間王者レース(レース・トゥ・ドバイ・ランキング)でトップに立つシュバンカー・シャルマ(インド)はセルヒオ・ガルシア(スペイン)に1UPで敗れた。
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土曜日プロアマを構想 副会長・石川遼が描く男子ゴルフ人気回復策
ゴルフの国内男子ツアーを管轄する日本ゴルフツアー機構(JGTO)の副会長に就任した石川遼は19日、「ファンやトーナメントを支えてくれる人たちに喜んでもらえることが一番。男子ゴルフをそういう雰囲気にしていきたい」と語った。 「これだけ試合数が減っている中で、改善するべき点は多い」との認識を示した石川。人気回復策の一環として「土曜日にプロアマを開催できるように」という構想を明かした。スポンサーが招待するゲストらとプロが一緒にラウンドするプロアマ戦は通常、大会開幕前に行われるが、予選落ちした選手らに協力を求める。大会期間中のため、会場の近くの別のゴルフ場や、試合で使っていないホールでの開催を検討する。 「主催者さんはプロアマを重視している。予選落ちした選手だけでなく、大会に出られなかった選手が出ても良い。仕事として質の高いもにしたい」と話した。今後、自らが会長を務めるジャパンゴルフツアー選手会で承認を求める手続きを進めるという。 すでに土曜日のプロアマ戦を希望する主催者もいるといい、「自分たちがやりたい、ではなく、周りの要望にしっかり応えられるようにしたい」と強調。「今年は何試合かでプレ導入のような形になると思う。来年からJGTOでプロアマのルールなどを作っていけたら」と説明した。 さらに「18ホール以上あるゴルフ場での試合だった場合、土曜日のプロアマだけではなく、要望があればジュニアレッスン会をやってもいい。柔軟に考えながらやっていきたい」。これまでの選手会長と同様、JGTOと選手会側の意見をつなぐ立場として「しっかりJGTOと選手会で協力してやっていけるように」と力を込めた。(編集部・林洋平)
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「迷いがあった」ウッズは5位 痛恨OBで復活優勝ならず
◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待byマスターカード 最終日(18日)◇ベイヒルクラブ&ロッジ◇7419yd(パー72) 7アンダー10位タイから出たタイガー・ウッズは「69」で回り、通算10アンダーの5位タイで終えた。猛チャージをかけた直後、16番(パー5)で1WショットをOBとしてボギー。終盤に優勝争いから脱落した。 首位と5打差を追ったウッズは前半アウトのパー5(4番、6番)でいずれも2オンからバーディを奪い、ハーフターンまでに2つスコアを伸ばした。サンデーバックナインに入ると、10番で残り183ydをピンそば2mにつけてバーディ。さらに12番(パー5)からの2連続バーディで、トップにいたロリー・マキロイ(北アイルランド)、ヘンリック・ステンソン(スウェーデン)に1打差に迫った。 優勝へはイーグル、バーディが求められた16番(パー5)だったが、ティショットでその期待はしぼんだ。1Wショットが左サイドに曲がり、痛恨のOB。「迷いがあった。思い切って打ってしまっても良かった。自分の数あるショットから、どれを選択するか決めきれなかった」と、迷いを断ち切れないままミスをおかし、4オン1パットのボギー。続く17番(パー3)では左サイドのバンカーから寄せきれず2連続ボギーをたたいた。 ウッズにとっては今大会が4月のメジャー初戦「マスターズ」(ジョージア州・オーガスタナショナルGC)前の最後の試合。4週で3試合に出場したフロリダでの試合を12位、2位、5位で終えた。2013年「WGCブリヂストン招待」以来の勝利が待たれている。過去8勝のベイヒルで敗れはしたが、「今週は先週よりも良いショットが打てた。パットもいいものがたくさんあった。試合を追うごとに状態は良くなっている。2週続けて勝つチャンスがあったのは良かった」と復調をまた感じられた。 マスターズは直近2年間、大会前のチャンピオンズディナーに出席しながら、試合には出場できなかった。「体の問題でプレーできないのは嫌なもんだよ。(マスターズでは)良い成績を何度も出してきたからね。だから今年はすごく楽しみ。道具の面も、スイングもいくつか変更と調整を加えるつもり。なにせここ2年は(オーガスタナショナルGCなどが採用する)ベント芝のコースでプレーしてこなかったしね」。上昇気流を感じて、残り2週間で最終調整。満を持して3年ぶりにオーガスタで戦う。(フロリダ州オーランド/桂川洋一)
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「痛みは出なかった」松山英樹は1カ月半ぶり復帰戦を完走
◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待byマスターカード 最終日(18日)◇ベイヒルクラブ&ロッジ◇7419yd(パー72) 松山英樹は1カ月半ぶりの復帰戦を49位タイで終えた。35位から2バーディ、2ボギー1ダブルボギーの「74」で回り、通算1アンダー。左手親指付け根の痛みのため棄権した2月「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」以来の出場試合を無事に完走した。 4日間72ホール。久々に1試合を戦い抜いた松山は、ポロシャツの袖で額の汗をぬぐった。後退して終えたことに「ちょっと悔しいラウンドになった」とこぼしたが、「体の痛みがどこにも出ずにできたことは次につながる。そこだけは収穫かなと思う」とうなずいた。 最終日は「11番までは良いプレーだった」と振り返った。9番で残り153ydをピンそば1m以内につけて見事なバーディを奪うなど、光るアイアンショットもあった。狙いからわずかに外れたティショットからピンチを招く場面が多く、8番の第2打はボールと左足がバンカーの中、右足はフェアウェイという厳しいライ。そこから7Iでグリーン手前の池を越えてグリーンに乗せ、喝采を呼んだ。11番の2打目は右サイドのラフから。両足はバンカーにあったが、9Iを短く握り、左の池に入れることなく転がしてグリーンをとらえた。 12番(パー5)で、3Wでの第2打を左に大きく曲げてボギーとし「完全に心が折れた」という。16番(パー5)では1Wで左のOBゾーンに打ち込み、ダブルボギーをたたいた。「ゴルフの方はしゃべれる内容じゃない」と吐き捨てる。それでも「ショットが曲がっても予選は通過した。そこは評価してもいい」と及第点もつけた。「不安はいきなりゼロにはならない」としたが、復帰初戦で痛みは再発しなかった。一方で、5W(キャロウェイ ローグ フェアウェイウッド)など新しいギアを実戦投入し、充実した4日間になった。 次週は「WGCデルテクノロジーズ マッチプレー」(テキサス州オースティンCC)に出場。普段とは異なる試合形式に「マッチプレーと考えず、しっかりとマスターズのためにプレーしたい。ストロークプレーの感じで、僕はやろうと思う」とする。「今からは“上げられること”しかない。ケガをする以外で、下がることはない」。視線はあくまで「マスターズ」(ジョージア州・オーガスタナショナルGC)にある。 「上位で戦うためには今のショット力では話にならない。ケガする前に良い感じで、つかみかけたものを完全に忘れてしまった。もう一回、どうアプローチしたらいいか考えてやっていきたい」。オーガスタでの戦いまで3週間弱。傷が癒え、自分にとことん厳しい松山英樹が帰ってきた。(フロリダ州オーランド/桂川洋一)
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松山英樹がツアー復帰 復調傾向のウッズは5年ぶり参戦
◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待byマスターカード 事前情報◇ベイヒルクラブ&ロッジ◇7419yd(パー72) メジャー初戦「マスターズ」を3週後に控え、フロリダ州での最後の試合は一昨年9月に逝去したアーノルド・パーマー氏の名を冠した大会。米ツアー優勝者をはじめ、世界ランキング上位者ら精鋭がオーランド近郊のベイヒルに集う。 2月上旬の「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」で左手親指の付け根を痛めて途中棄権し、戦列を離れていた松山英樹は1カ月半ぶりにツアーに復帰する。日本で精密検査と治療を行った後、2週前に再渡米。フロリダ州内で調整を続けていた。 11日(日)から当地で練習ラウンドを開始。強風が吹いた12日(月)はコースを回らず、午後からパット、ショット、アプローチを入念に確認した。患部を気にする仕草もなく、打ち込みを続けた。 パーマーの死去後、2回目の開催を迎える今年は、過去8回の優勝を誇るタイガー・ウッズがカムバック。当地で最後に優勝した2013年以来、5年ぶりにベイヒルに姿を現す。前週の「バルスパー選手権」では1打差の2位フィニッシュ。2013年「WGCブリヂストン招待」以来の通算80勝目への期待が再び膨らんでいる。 優勝賞金156万6000ドル(約1億6679万円)をかけたビッグトーナメントのフィールドは充実している。今季すでに1勝をマークしているジャスティン・ローズ(イングランド)、ジェイソン・デイ(オーストラリア)、バッバ・ワトソンらが参戦。ロリー・マキロイ(北アイルランド)、リッキー・ファウラーの状態にも注目だ。日本勢は松山のほか、前週の世界ランク50位以内の資格で小平智、池田勇太が出場する。 前年大会はマーク・レイシュマン(オーストラリア)が通算11アンダーで優勝。初日からアンダーパーを積み重ねる戦いになりそうだ。 <主な出場予定選手> マーク・レイシュマン、ジェイソン・デイ、リッキー・ファウラー、池田勇太、小平智、松山英樹、ロリー・マキロイ、ルイ・ウーストハイゼン、ジャスティン・ローズ、アダム・スコット、ヘンリック・ステンソン、バッバ・ワトソン、タイガー・ウッズ
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ウッズは難所でナイスリカバリー “スネークピッド”を無傷で突破
◇米国男子◇バルスパー選手権 初日(8日)◇イニスブルックリゾート&GC(フロリダ州)◇7340yd(パー71) 大会初出場のタイガー・ウッズは5バーディ、4ボギーの1アンダー「70」でプレーし、首位と3打差の8位タイで初日を終えた。ツアー屈指の難所として知られる、上がり3ホールの“スネークピット”(蛇の巣穴)では、ギャラリーを沸かせるシーンが続出。好スタートにつなげてみせた。 16番では1打目を左の林に打ち込み、木の近くにボールが止まるトラブル。アドレスはとれるものの、木はウッズのすぐ左斜め後方に迫り、インパクト後のフォロースルーでクラブシャフトとの衝突が避けられない状況だった。 「気分は悪かったね。クラブが壊れて飛んで行くかもしれないと、周囲の人に警告したんだ」。やや遠巻きに見守るギャラリーに囲まれながら、ウッズはウェッジで強打。クラブは木に衝突した反動で前方に飛んだが、低く打ち出されたボールは林の間を抜け、グリーン手前まで達するナイスリカバリー。3打目をピンに寄せてパーセーブに成功した。 ピンチを回避して迎えた17番(パー3)。5番アイアンから放たれたボールは緩やかなフェード軌道を描きながらピン方向に向かい、ピン右奥50cmに。5つ目のバーディで1アンダーとし、最終18番をパーで締めくくった。 強い風が吹く中で上位発進とし、「取り組んでいることが少しずつ良くなってきている」と手応えを口にしたウッズ。「風の中で良いテストになったし、タフな状況で満足なボールコントロールができた」と、初日のラウンドに及第点をつけた。
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松山英樹 1カ月半ぶりの戦線復帰を決断「緊張します」
左手親指の付け根の痛みで戦列を離れている松山英樹は、次週16日(木)開幕の米ツアー「アーノルド・パーマー招待」(フロリダ州・ベイヒルクラブ&ロッジ)で復帰することを決めた。拠点のあるフロリダ州内で調整を続けており、米国時間9日(金)の大会エントリー締め切りを前に出場の意思を明かした。 松山は3連覇がかかった2月の「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」初日に痛みが生じ、2日目のスタート前に棄権。日本に一時帰国し、検査と治療に時間を費やした。痛みについては「日本にいた時にはほとんどなくなっていましたけど、様子を一応見ていた」といい、複数の病院を回ってMRI(磁気共鳴画像)などの精密検査を受けた。その結果、筋肉やじん帯に大きな異常がないことを確認した。 安静に努めながら復帰時期を模索し、当初出場を予定していた3試合を欠場。1週間前に再渡米し、自宅のあるフロリダ州内で本格的に練習を再開した。今週の「バルスパー選手権」は一度エントリーしたが、「プレーをしていない時期が長かったので、ゴルフにならないと思った」とキャンセル。プライベートラウンドなどで調整を続けているが、日々の練習後も「(患部に)痛みはない」という。 1カ月半ぶりのカムバックに向け、松山は「久々に試合をやるという緊張感があります」と真剣みを漂わせて話した。「4月のマスターズ(ジョージア州・オーガスタナショナルGC)に向けても、スイング、ゴルフ自体の調整、患部への不安もゼロではない」と複雑な心境を吐露した。(フロリダ州オーランド/桂川洋一)
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宮里藍さん、オーガスタ行きを明言 兄・優作を応援
昨年9月に現役を引退した宮里藍さんは5日、メジャー初戦「マスターズ」に初めて出場する兄の宮里優作を現地で応援することを明言した。自らの名前が大会名称になる国内女子ツアー「宮里藍 サントリーレディスオープン」(6月7日~、六甲国際GC)の記者発表会で、述べた。 マスターズは4月5日から8日まで、ジョージア州のオーガスタナショナルGCで開催される。開幕前日には隣接する9ホールのパー3コースでパー3コンテストを実施し、出場選手の家族や友人がショットをしたり、キャディを務めたりする。宮里さんは「まだ兄も試合に出ている状態なので、具体的なことは話せてはいないけど(会場には)行きます」とした。 昨年9月の現役引退後は読書や映画鑑賞を楽しみ、「移動もないし、現役時代よりもゆっくりした時間を過ごせている」と語った。 米国にいたため平昌冬季五輪はリアルタイムでは観戦できなかったが、日本人選手の活躍に「頑張っている選手の姿は刺激になる。純粋にスポーツの力を感じた」。一方で、待望論がある2020年東京五輪の女子ゴルフ代表のコーチ就任については「まだ正式にお話をいただいたという感じではなくて。ただ『サントリーレディス』のアンバサダーのように視点を変えて(ゴルフを)見ることで色々な考えも生まれる。そのときの本能に従ってという感じです」とした。
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諸見里しのぶは3打差で後半へ 首位にユン・チェヨン
◇国内女子◇ダイキンオーキッドレディス 最終日(4日)◇琉球GC(沖縄県)◇6558yd(パー72) 最終組が前半9ホールを終了。3組前をプレーするユン・チェヨン(韓国)が5バーディを奪い、通算9アンダーの単独首位で12番をプレー中。通算8アンダーの2位に申ジエ(韓国)。通算7アンダーの3位にイ・ミニョン(韓国)が続く。 2打差を追ってスタートした諸見里しのぶは、最終組の1組前からスタート。前半を2バーディ、2ボギーとして、通算6アンダーのまま首位を3打差で追う。 単独首位から出た鈴木愛は、前半2番で4オン2パットのダブルボギーをたたくなど2つ落とし、通算6アンダーでサンデーバックナインへ折り返した。
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松山英樹はアーノルド・パーマー招待で復帰濃厚
左手の親指付け根付近の故障で戦列を離れている松山英樹が、15日(木)開幕の米ツアー「アーノルド・パーマー招待」(フロリダ州・ベイヒルクラブ&ロッジ)で復帰することが濃厚になった。 次週の「バルスパー選手権」(フロリダ州・イニスブルックリゾート)は欠場する。 2月の「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」2日目のスタート前に途中棄権した松山はその後、日本に帰国して治療と休養に専念。バルスパー選手権で復帰するべく、大会側に出場意思を伝えていたが、1日(木)までにエントリーを取り消した。 関係者によると、松山のケガは順調に回復。次週の欠場は無理をしないための措置とみられる。より良い状態で翌週のアーノルド・パーマー招待でカムバックし、4月のメジャー初戦「マスターズ」(ジョージア州・オーガスタナショナルGC)に向けて万全の状態を目指す。
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【速報】ウッズは12位 終盤に落とす
◇米国男子◇ザ・ホンダクラシック 最終日(25日)◇PGAナショナル (フロリダ州)◇7110yd(パー70) 米ツアー復帰3試合目のタイガー・ウッズは11位から出て4バーディ、2ボギー1ダブルボギーの「70」で回って通算イーブンパーの12位で終えた。 前半8番までに3つ伸ばしたが9番でボギーを喫した。後半は14番でバーディ。難関の15番(パー3)でティショットを池に入れてダブルボギーをたたくと、続く16番は3パットのボギーとした。 大会は通算8アンダーで首位に並んだジャスティン・トーマスとルーク・リストのプレーオフに入った。
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優勝でメジャー出場権 安田祐香が2位発進/アジア女子アマ
◇女子アマチュア競技◇アジアパシフィック女子アマチュア選手権 初日(21日)◇セントーサGC(シンガポール)◇6456yd(パー71) アジア太平洋地域の女子アマチュアNo.1を決める新規大会がシンガポールで開幕。世界アマチュアランキング上位者ら83人が出場し、優勝者には「ANAインスピレーション」(3月29日~)と「全英リコー女子オープン」(8月20日~)の海外メジャー2試合のほか、次週の米ツアー「HSBC女子チャンピオンズ」(3月1日~)の出場権が与えられる。 7人がエントリーした日本勢は、3人がトップ5に入る好スタートを切った。2017年「日本女子アマ」覇者の安田祐香(兵庫・滝川第二高2年)が6バーディ、1ボギーの「66」とし、首位と1打差の5アンダー単独2位。3アンダーの3位タイに稲見萌寧(日本ウェルネス高3年)、2アンダーの5位タイに西村優菜(大阪商業大高2年)が続いた。 吉田優利(千葉・麗澤高2年)は1アンダーの13位。古江彩佳(滝川第二高2年)は2オーバーの29位。山口すず夏(東京・共立女子第二高 2年)は4オーバーの44位。佐渡山理莉(沖縄・名護高2年)は5オーバーの48位とした。 競技は24日(土)までの4日間72ホールで争われる。
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「最終的には試合に勝ちたい」タイガー・ウッズの一問一答
◇米国男子◇ジェネシスオープン 事前情報(13日)◇リビエラCC(カリフォルニア州)◇7322yd(パー71) やはり、タイガー・ウッズの持つ存在感は別格だ。火曜日の朝10時に設定された記者会見はメディアであふれ、質問も多岐にわたった。その直前、予選ラウンドのペアリングが発表され、ウッズはロリー・マキロイ(北アイルランド)、ジャスティン・トーマスと同組となった。1992年にアマチュアとして米ツアーデビューを果たした大会への出場は、12年ぶり。記者会見での質疑応答を抜粋して紹介する。 ――トーナメントホストとして今週プレーする気分は? 「すばらしいね。南カリフォルニアに戻ってきて、1992年に自身のプロゴルファーへの道を開いた大会に戻ってきた。コースは少し変わって、より長く、より大きくなったけど、まだ最もクラシックなゴルフコースの1つだ。プレーするのがとても楽しみだよ」 ――トーマス、マキロイとのペアリングについて 「きのう、ジャスティンと一緒に飛行機でここに来たけど、彼が『アマチュアとしてこの大会をプレーしたのはいつのこと?』と聞いたんだ。『16歳のとき、1992年だ』って答えたら、彼は『自分が生まれる1年前だ』って(笑)。状況がすぐに飲み込めたよ」 「ロリーとプレーするのは大好きだよ。残念ながら自分がケガをしてプレーしていなかったので、思うほどには多く一緒にプレーできていないけどね」 ――今週の大会がどんな結果ならば成功したといえる? 「最終的には試合に勝ちたい。それにたどり着くための過程をこなしている。昨夜ジャスティンにも話したけど、この背中や体の理解を少しずつ深めてきたので、姿勢やゲームプラン、スイングに小さな微妙な変更を施した。これらはトーナメントセッティングでやらないと分からないことだし、そういう中でやってこそ、何が足りないか知ることができる。試合をこなすほど、そういう理解は進んでいく。でも同時に、プレーし過ぎるということは避けたい」 ――来週(ザ・ホンダクラシック)もプレーすることを決断するために必要なことは? 「痛みを感じないこと。3日間の休みを挟んで、また全力でプレーできると感じられること。自宅ではそれを想定した練習をしているけど、トーナメントを戦うのとは決して同じではないからね」 ――不安はある?もしプレーできないとしたら、それは良くない兆候? 「ノー。もし来週もプレーしたら、それはすばらしい兆候だし、プレーしなかったら、それはスマートな判断をしたという表れだと思う。どうだい、この答えは?(笑)」 ――(3週間前に出場した)トーレパインズの後、痛んだところはあった? 「イエス。足だ。歩くのに慣れていないので。36ホールをプレーしても、カートに乗っていたからね。良い痛みだよ」 ――かつて、どれだけの時間を割いてあの位置まで上り詰めたか覚えている?いまは父親になって、自身の財団もある。以前よりも使える時間は少なくなっていると思うけど 「いまは同じだけの時間を割くことはできないね。でも、同じ時間を割けるだけの体でもない。JT(トーマス)がそのことについて飛行機で『自分と同じ年齢のとき、どんなことをやっていたのか?』と聞いてきたんだ。そうだな。朝起きて4マイル(6.4キロ)走る。それからジムでトレーニングをして、その後に2、3時間球を打つ。終わったらラウンドに出て、戻ってきたらショートゲームの練習をする。それからまた4マイル走って、もし誰かがやりたいと言ったらバスケットやテニスをする。それが毎日のルーティンだった。いまはそのどれもやらないけど(笑)」 (カリフォルニア州パシフィックパリセーズ/今岡涼太)
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松山英樹が次週の「ジェネシスオープン」を欠場 日本に一時帰国し検査
左手親指を痛めている松山英樹は8日、15日から開催される米国ツアー「ジェネシスオープン」(カリフォルニア州・リビエラCC)を欠場すると、マネジメント会社を通じて明らかにした。 日本に一時帰国し、病院で検査を受けており、復帰の時期は未定という。 松山は前週の「ウェストマネジメント フェニックスオープン」で左手親指の付け根を痛め、2日目のスタート前に棄権した。
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ジャンボ尾崎はイップスだった 伝説の日本オープン/ゴルフ昔ばなし
20世紀のプロゴルフシーンを振り返る「ゴルフ昔ばなし」。ゴルフライターの三田村昌鳳氏とゴルフ写真家・宮本卓氏の対談連載は3回目も尾崎将司選手に迫ります。 30代前半に始まったスランプは約5年間続き、完全復活を印象づけたのが1988年、東京ゴルフ倶楽部で行われた「日本オープン」でした。青木功、中嶋常幸と優勝争いを演じ、ホールアウト後にAONが並んだ表彰式は伝説の名場面。ライバルたちとのナショナルオープンでの激闘を経て、ジャンボは再び上昇気流に乗りました。 宮本 「日本オープン」はAONの3人で合わせて11勝(青木2勝、尾崎5勝、中嶋4勝)。特に青木さんが六甲国際ゴルフ倶楽部で勝った1983年から10年は3人で9勝した。当時の争いは本当にケンカみたいだったよ。 三田村 あの頃は、選手の闘争心みたいなものが一番感じられた時代だったと思うね。ジャンボが1988年に勝つ前、スランプの間は青木と中嶋の争いが熾烈だった。 宮本 トミー(中嶋)は1985年、アマチュア時代に苦い記憶のある東名古屋カントリークラブでの大会で優勝してから2連覇。86年の戸塚カントリー倶楽部では、青木、尾崎を2位に従えた。87年の有馬ロイヤルゴルフクラブでは、青木さんが日本オープン2勝目を挙げたけれど、最終日に先に2位でホールアウトしていたトミーはグリーンの上から様子を見ていたんだ。5mのウィニングパットを残していた青木さんに「決められるものなら決めてみろ」っていう視線でね。青木さんはそのパットを決めて勝った。「テメー、この野郎!」みたいな目でトミーを見返したんだ。ジャンボさんは徐々にスランプから抜け出して、86年に4勝、87年には3勝したけれど、本当の意味での復活は青木、中嶋が最高の状態だったこの時にジャパンオープンを勝つことだった。“AとNの間”にもう一度、割って入ることこそがカムバックだったんだ。 東京ゴルフ倶楽部で行われた1988年大会。最終日のAONの争いは、中嶋常幸が16番でダブルボギーをたたき、3人が首位で並びました。17番で10m以上のバーディパットを沈め、一歩リードしたのが尾崎。続く最終18番、70cmのパーパットを残します。しかし、“入れて当然”の場面で構えに入った尾崎は、アドレスをほどいて仕切り直します。しかも、2度…。緊張感に打ち勝ち、3度目のアドレスでショートパットを沈めて安堵の表情を浮かべました。直後のテレビインタビューでは「手が動かなかった」と話しています。 宮本 青木&中嶋のふたりは「ジャンボは外す」と思っていたんじゃないだろうか。ジャンボさんは17番ですごいバーディを獲った。けれど、あのふたりこそが、あの短いパットにどれだけプレッシャーがかかることか知っていたから。 三田村 青木と中嶋は、日本オープンという舞台の、あの場面で仕切り直すことの意味をよく分かっている。尾崎はあの時、パットのイップスにかかっていた。ショットのスイングについては突破口を見つけていて、最後に残された課題がパターだった。彼は新聞や雑誌で「ジャンボは今季OBを何十発と打った」と書かれたことを原因に大スランプに陥ったほどデリケートな性格の持ち主だ。短いパットを打つ前、外した時のことばかりが、頭の中を走馬灯のように駆け巡る。だからあの時、18番グリーンで尾崎はバックスイングで手が震えるのが分かった。「オレが尾崎だ。オレが尾崎だ」と言い聞かせて打ったそうだ。尾崎に言わせると、「あれは出口であって、また入り口だった」。あれでやっとスタートラインに立ったけれど、それからはまたパターで別の悩みが出てきたらしいけどね。 宮本 一流の選手であるジャンボさんでも、手が震えるほどの、我々の想像を超えるようなプレッシャーがかかっていた。様々な経験から、自分でその重圧を背負った。でも、そういうすごい試合展開を制したからこそ、その後また10年近く、日本のトップに君臨し続けるきっかけになった。 三田村 ジャンボが1回目にアドレスをほどいた時、お客さんは笑っていた。でも、その2回目にほどいた時には、水を打ったように静かになった。ちょっと異様な雰囲気だった。ジャンボのその姿を見た青木は「シビれなきゃウソだよ。あいつもヒトの子だったということだよ」ってポロッと言ったんだ。 宮本 ゴルフのキャリアは長い。若いうちに勝った選手は、そのうち家族ができて、子どもの前でも勝ちたいと思う。1986年の「マスターズ」で、ジャック・ニクラスは自分の子どもをキャディにして勝った。そういう気持ちはプロゴルファーでなくとも、なんとなく男として分かる気がする。昨年、谷原秀人が38歳で10年ぶりに、子どもが生まれてから初めて「マスターズ」に行った。ジャンボにとっても、活躍する姿を家族にもう一度見せたい気持ちはスランプを脱するのに大きかったんじゃないかな。 キャリアで100勝以上(ツアー94勝)をマークしている尾崎選手は、プロ野球出身という運動神経や並外れた体力はもとより、努力家であり、“習志野のエジソン”と呼ばれるほどのアイデアマンでもありました。次回はコースでは知りえない舞台裏の素顔と、その人柄から生まれるエピソードを明かします。