1月2日

 明けまして、おめでとうございます。

 といっても、もう、とっくに2024年は始まっていますよね。今日は1月2日ですが、この日記が掲載されるのは、2月初旬だと聞いていますので。

  今日はとんでない、びっくりニュースをお伝えしたくて、日記を書いています。もう編集部に渡してある去年末の日記では、40歳にしてブラジルのプロチーム、アトレチコ・カンベに入団が決まったことを書きました。それで、この連載のタイトルも『フッチボール日記』となったのです。

 2024年3月にブラジルのパラナ州へ移ります。小学5年生の時に「三浦知良選手」と「ブラジル」に憧れてサッカーを始めたので、実に30年越しの夢というわけです。

リーグ戦やカップ戦はもちろん、大人気ユーチューバーで元Jリーガーの那須大亮さんが出場して話題になったヴァルゼア(過激なアマチュア大会)にも出場してみたいですし、ブラジルサッカーの原点であるストリートサッカーも体験し、ブラジルサッカーを肌で感じたいと思っています。

セリエB

 なんと、この冬の間に、ブラジルの他のプロチームからも契約のお話をいただいたのです。クラブの名前は、ナシオナル・ローランディア。

 ナシオナル・ローランディアとは、1947年にブラジルのパラナ州ローランディア市を本拠地として設立されました。昨年はパラナ州セリエCでしたが、リーグ戦で2位となり、今年からパラナ州セリエBに昇格したクラブです。ブラジルでは、2019年にはパラナ州のトーナメント大会で優勝するなど、パラナ州で有名クラブの一つとして知られています。

 日本サッカーのプロリーグは3部制ですが、ブラジルのフッチボールのプロリーグは4部制です。憧れの三浦知良選手が所属していたサントスや、世界的プレイヤーにして日本サッカーの恩人でもあるジーコが活躍したフラメンゴなど、誰もが知るチームはセリエA(1部リーグ)に集中していますが、セリエBも侮れません。実際、昨年には清水エスパルスの松岡大起選手がセリエBのグレミオ・ノボリゾンチーノに期限付き移籍を果たしています(今季は、アビスパ福岡に完全移籍)。そんなわけで私も、可能性を信じて全力でプレーするつもりです。

 そういえば、新たな契約チームを報告したとき、担当編集者のTさんから面白い連絡がありました。これといって説明をせずに「セリエBのチームと契約することになりました」とメールしたので、「えっ、ブラジルではなくイタリアですか! それなら、フッチボール日記はやめて、カルチョ日記にしましょう」と返信があったのです。

 私の人生は不思議なことやトラブルだらけ、何が起きるのか分かりません。次の日記もどうぞ、お楽しみに!


田島翔

北海道北斗市出身。 函館工業高校卒業後、シンガポール、クロアチア、スペイン、ニュージーランド、アメリカ、韓国を渡り歩き、2020年には日本人初となるサンマリノ共和国でプレー。国内ではFC琉球、ロアッソ熊本に在籍。 2024年、自身8カ国目となるブラジルでプレーすることが決まった。また、サッカー界で初めてプロ競技麻雀団体・RMUに入会し、麻雀プロとしても活動している。