ゼロハリバートンはデザイン性と耐久性を特徴とするスーツケースを取り扱うプレミアムブランドで、2006年からエース株式会社の子会社となっている。2016年には元ブラジル代表のロナウジーニョとブランドアンバサダー契約を締結。三笘はロナウジーニョ以来の大物起用だ。

 同社ではこのほど、アルミニウム合金(ジュラルミン)を厚さ1ミリにして軽量化することに成功したと発表。「1ミリ」と言えば22年カタールW杯スペイン戦で日本の勝利をたぐり寄せることになった「三笘の1ミリ」が思い出される中、エースの森下浩明社長が登壇し、三笘をアンバサダーに起用した理由について、「彼自身の徹底的に自己分析し、ストイックなまでに自身のサッカーを追求している生き様、姿勢がゼロハリバートンの『In Pursuit(イン・パスート/追求』というブランドコンセプトと一致する」と説明した。

 発表会では続いて三笘が登場。盛大な拍手を浴びながら、「歴史あるゼロリバートンのアンバサダーに就任することができて嬉しく思います。ぜひ、ゼロリバートンのスーツケースを使って、その使いやすさやかっこよさを体験してほしいです」と挨拶した。

 また、ゼロハリバートンとの出合いについて聞かれると、中学生の頃に家族でショッピングに出かけた際にゼロハリバートンのショップへ行ったことや、兄が使っていたというエピソードを披露。「身近にあったのでいつか自分も使ってみたいと思っていました」と憧れを込めて語った。

 続いて行われたトークショーでは、サッカーの遠征からプライベートの旅行まで幅広く語った。

 ゼロハリバートンと言えば、NASA(アメリカ航空宇宙局)の依頼でつくった収容ケースで、アポロ11号が1969年に月面の石を地球に持ち帰ったように堅牢性が有名だ。三笘は「スタイリッシュな外見も、中のものを保護してくれるところも素晴らしいです」と目を細めつつ、「僕は1泊でも2泊用の下着を持って行ったりする心配性なタイプで荷物が増えちゃうんですよね」と苦笑いしながら、スーツケースに対する思いを披露。アウェイへの遠征時には体をケアする精密機器を持参して移動後に体をケアするといい、「容量が大きいことや機械類を保護してくれる安心感が大事」と語った。

 遠征では水や食事面にも細心の注意を払っている。スーツケースに必ず入れるものを聞かれると、「いつも飲んでいる水」を挙げたほか、「僕は日本食が好きなので、遠征では念のためご飯を持っていきます。サッカーに必要な体重管理やそのコンディション面に係わるものを、まずはパッキングしていきます」と明かした。

 その後は、休日に行ったロンドン市内でのプライベートショットや、家族と一緒に昨年行ったというハワイ旅行の写真を特別に公開。スクリーンに映し出された自分の姿を見ながら「ハワイには去年初めて行ったんですけど、すごくリラックスできました。こんなに綺麗なのかというほど綺麗な海もありました。サンセットを見に登った山もすごくよかったです。標高が高いところで空気も薄かったですが、現地に行かないとわからない景色を見られました」と想い出をシェアしてくれた。

 また、旅行の行き先については「今まで行ったことないところにはやっぱり行きたい。同じところに何度も行くよりは新しいところに行って新しい発見をしたいので、そういうところをまず選びます」とコメント。お勧めの場所を聞かれると、「自然豊かなところ。最近僕は、海が意外と好きなのかなと思っているのですが、山も含めて日常とは違うところに行ってほしいなと思います」と答えていた。

 トークショーではサッカー選手の戦力チャートになぞらえて、ゼロハリバートンのレーダーチャートが登場する場面も。三笘は全5項目中「堅牢性」と「かっこよさ、デザイン性」に満点の10点、また「キャスターのスムーズさ」「セキュリティ性」に9点をつけた。

 この中で「デザイン性」については「僕は服装など全てのものにシンプルを求めるタイプ。ゼロハリバートンは見た目が凄くかっこいいですし、色々な場所になじめてなおかつ存在感を発揮しているというところで、デザインは本当に気に入ってますね」とコメント。

 「キャスターのスムーズさ」については「イギリスには石畳が多いのですが、ゼロハリバートンは引っかからない。そういうところでストレスがないと感じています」と、実際の使用感について具体的に説明した。

 また、シーズン中のオフの過ごし方を聞かれると、「外に散歩しに行ったり、家でサッカーを見たり、映画を見たり。サッカーはプレミアリーグのほか、日本人が出ている試合、チャンピオンズリーグ、Jリーグも見ます」と語った。

 アンバサダー就任発表会では、9月にリリースされる「ヘリテージライン」の新製品との撮影風景もお披露目された。そのタイミングに合わせて20代から30代の男性をメインターゲットとするキャンペーンの予定もある。

 「今までゼロハリバートンを使ってこなかった人も、僕を通じてゼロハリバートンに出会ってぜひ使ってほしいと思います。いろいろな暮らしの中で使えるものがたくさんあるので、ぜひいろんな場面で試してほしいです」と結んだ三笘。今後の遠征やプライベートでの旅における“最強のパートナー”となっていくであろうゼロハリバートンを手に、グローバルな活躍を見据えながらアピールしていた。


矢内由美子

北海道大学卒業後、スポーツ新聞記者を経て、06年からフリーのスポーツライターとして取材活動を始める。サッカー日本代表、Jリーグのほか、体操、スピードスケートなど五輪種目を取材。ワールドカップは02年日韓大会からカタール大会まで6大会連続取材中。AJPS(日本スポーツプレス協会)会員。