「こんな大掛かりになるとは思わず」大会設立の経緯
げんさんサマーカップの前身となる、サマーカップが創設されたのは2012年のことだ。
「当時、京都にリンクがなかったので、京都府連主催の西日本中小学生大会を滋賀のリンクで開催していました。滋賀県連も運営をお手伝いしていたんですが、近畿の先生方から、『高校生の5級の子が出られる大会がない、何とかならないか。高校生以上を滋賀県でやってもらえないか』と言われたのが大会創設の発端です。ただ残念ながら、新プログラムのレベルチェックの大会として定着して、大規模な大会になってしまい、今では5級の子はFSに進めなくなってしまったんです。」
当初は、小学生、中学生しか出られない西日本中小学生大会を補完する位置づけで始まったげんさんサマーカップ。しかしその後、西日本中小学生大会に出場した選手が、直後のげんさんサマーカップにも出場するケースが増加、名実ともに夏場を代表するローカル大会となっていった。
「地の利が良いということもあるのかもしれません。こんな大掛かりになるとは思わずにやってきました。」
全日本クラスのジャッジ、テクニカルパネルが集まる試合ということも大いに影響している。各選手は新プログラムがジャッジにどのように評価されるのかを見極めたい時期であり、特にルール改正があった年などは、選手にとっても、ジャッジ、テクニカルにとっても、テスト大会として大きな意味合いを持つようになってきたのだ。
「近畿には素晴らしいジャッジ、テクニカルの方々がおられます。滋賀はスタッフが少なく、自前では何もできないので、周囲の地方組織に助けていただいて運営できています。またジャッジの方々にとっても、シーズン初めの実戦の機会として捉えていただいている面もあります。この大会での結果をジャッジセミナーに生かしていただいたり、採点システムの不具合の調整の機会にもなっています。選手、コーチからはジャッジ、テクニカルに対して質問も多いようです。」
「赤字にならないように、ということが一番悩む」
そしてこの大会の名物ともいえるのが、スポンサーである元三フードのマスコットキャラクター、げんちゃんだ。元三フードがスポンサーとなり、げんさんサマーカップと改称されたのは2016年のこと。元三フードの社長、谷口剛氏が滋賀県スケート連盟の会長に就任したのだ。
「谷口社長が県連の会長になってくれるきっかけになったのもこの大会なんです。お肉を提供していただいたり、お祭りのような雰囲気の楽しい大会になったと感じています。」
今や、国内のローカル大会でも最大級の規模、そして最高峰のレベルを誇るまでになったげんさんサマーカップ。予期せぬ形で大きな大会になって、大変なことは何だろうか。
「赤字にならないように、ということが一番悩むところです。参加費が高くなると選手が可哀そうですし、スケジュールも大変です。早朝、深夜に選手が滑ることがないようにと、今年は大会を4日間にしました。ただそうなると施設使用料を始め経費がかさみます。現在は2万円の参加費をいただいていて、これ以上は上げられないと考えているので、どうしようか、というところが一番悩むところです。2万円の参加費を払ってもらって、全員ショートもフリーも滑れたらいいんですけど、ショートしか滑れない人が大半になってしまっています。かつては全員フリーまで滑ってもらうことを目的に運営していたんですが、もう時間的に無理になりました。選手には、ごめんなさい、と言うしかないです。お盆の時期にこれ以上開催日を増やすこともできませんし。スタッフが足りないことも問題なんですが、これは来られるジャッジの方々が『何でも言ってね』と運営を手伝ってくれて、大変助かっています。」
毎年、大変な状況を乗り越えながら運営をしているようだ。今年の見どころについても伺った。
「実際にすべての選手が出場するかは分からないんですが、本当にエントリー通りに滑ってくれて、観てもらえると嬉しいと思います。」
今年は、宮原知子、鍵山優真がこの大会に初出場となる。また樋口新葉が東京から参戦予定だ。坂本花織、三原舞依もエントリーしており、まさに全日本クラスのメンバーと言えよう。他にも本大会に毎年出場している友野一希や、若手のホープ、4回転ジャンプを跳ぶことで一躍知名度を上げた島田麻央も出場予定だ。
「こんな素晴らしい選手達が何で出てくれるんだろう?と滋賀のスタッフの間では話しています。滋賀の地元選手達には、間近で素晴らしい演技を観て学んでほしいと願っています。今回は無観客開催ですが、配信によって多くの人に観てもらえると嬉しいです。」
そして今年は、Unlimを活用し、ギフティングサービスを実施する。この点についても伺った。今回は、事前にUnlimに登録している渡辺倫果選手を除き、他の選手へのギフティングは選手に直接渡されるのではなく、来年のげんさんサマーカップの参加費の値下げのために使われることとなった。
「そんな制度があるんだ、ということにまずびっくりして、滋賀県でそういった取り組みをしていただけることに感謝しています。本当はファンの人達も選手に直接渡って欲しいんだろうな、と思いますが、いつもげんさんサマーカップに来て下さるファンの方が、『運営が大変だろうし、募金箱置いてくれたら入れて帰りますよ』と言って下さるんです。今回、パンフレットに応援メッセージを広告の形で掲載することを募集したんですが、多くのファンが協力して下さいました。そんな風に理解して下さるファンの人達が、ギフティングにも協力して下さって、来年のげんさんサマーカップの運営の助けになってくれたらとてもありがたいと考えています。フィギュアスケートのファンの熱量は本当に凄いと思います。この大会でも、朝早くから並んで選手を応援してくれます。今年は無観客開催なのが残念です。」
無観客開催となったことには心残りもあるようだが、配信で多くのファンに観ていただけることを期待しているとのことだった。ファンの皆様には、ギフティングにも是非ご協力いただき、来年のげんさんサマーカップの運営へのご助力をどうかお願いしたい。そして、来年こそはファンが現地で観戦できる環境に戻っていることを期待したい。
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(C)Koichi Nakamura / Image Works