#パラリンピック
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オリンピック
迷走する戦前生まれのリーダーたち~新型コロナウイルス禍と精神論
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、1年延期となった東京五輪・パラリンピック。このビッグイベントに関わっている重要人物たちの間から、対策への遅れや危機感の欠如を露呈するような発言が相次いだ。大会組織委員会の会長を務める森喜朗氏に、選手村の村長に任命された元日本サッカー協会会長の川淵三郎氏。森氏は82歳、川淵氏は83歳と高齢で、この大事な時期において老害のそしりを免れない場面が目立っている。
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東京2020オリンピック・パラリンピック
車いすバスケ女子日本代表・小田島理恵が困難を乗り越えて掴んだ“生きがい”
パラリンピックの中で「花形競技」と言われている車いすバスケットボール。通常のバスケットボールと同じ5人制で行われるが、障がいの度合いによって選手の持ち点が異なるのが大きな特徴だ。女子日本代表は直近2大会で予選敗退しており、東京パラリンピックは開催国枠で3大会ぶりに出場する。ミドルシュートを武器としている小田島理恵選手は、憧れ続けた最高峰の舞台で活躍を誓う。(取材・文・写真=竹中玲央奈)
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東京2020オリンピック・パラリンピック
車いすテニス日本ランキング第1位・菅野浩二。趣味が転じて代表になるまで
車いすテニスは、「男子」「女子」「クアード」「ジュニア」という4つのクラスで行われている。「クアード」は、三肢以上に障がいがある選手が対象で、男女混合で行われるのが最大の特徴である。趣味として始めたにも関わらず、日本を代表する選手の1人となったのが菅野浩二選手。彼は2016年に「男子」クラスからこの「クアード」に転向したことで“世界”が近づいた。彼が東京パラリンピックを目指すまでと、その思いを聞いた。(文=星野奈津子、写真=竹中玲央奈)
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東京2020オリンピック・パラリンピック
伊藤力、見つめる先は「今の自分」新種目パラテコンドーで初代王者に
東京パラリンピックから正式種目になった競技の一つ、パラテコンドー。2分間・3ラウンドという時間で相手と対峙し点数を競い、次々に繰り広げられる蹴りはダイナミック。試合会場にいると、選手たちの息遣いがこだまする。このうち2020年初代王者として期待されているのが、国内トップの伊藤力選手(33歳)。北海道で会社員だった29歳の時に勤務中の事故で右腕をなくし、30歳でパラテコンドーを始める。その後、練習環境を求めて妻と娘と共に東京に移住してきた。ことし2月の全日本選手権で2連覇。さらなる高みを目指す伊藤選手に、これまでの人生の軌跡や競技に対する価値観、2020年への思いをインタビューした。(取材・構成=久下真以子)
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東京2020オリンピック・パラリンピック
山本恵理、追い求める「質の自己ベスト」東京2020出場で「恩返しを」
ベンチに仰向けになり、バーベルを握る。胸まで下ろし、再び肘が伸びるまで持ち上げる。東京パラリンピックの競技の一つ、パワーリフティングは、重さだけでなく、動きの正確さも判定基準。それはまさに、「3秒間のロマン」だ。この競技で2020年の出場を目指しているのが、山本恵理選手(35歳)。生まれつき二分脊椎症という下肢障害があり、パラスポーツを身近に感じてきた山本選手は、通訳やメンタルトレーナーとして、これまでパラリンピックに携わってきた。現在は日本財団パラリンピックサポートセンターの職員として普及に奔走するかたわら、競技歴3年のパワーリフティングで今、初めて「選手としてのパラリンピック出場」に挑んでいる。なぜ挑戦するのか? その理由や、競技において大切にしていること、障がい者が生きる社会について山本選手の思いをインタビューした。(取材・構成=久下真以子)
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東京2020オリンピック・パラリンピック
ゴールボール女子3大会ぶり金へ、欠端瑛子は回転投げで飛躍を誓う
目隠しをしたまま鈴の入ったボールを相手ゴールに投げ入れ、得点を競うゴールボール。1チーム3人で行われる視覚障がい者のスポーツで、守備側は音を頼りに全身を使ってゴールを守る。この競技において、日本は2012年のロンドンパラリンピックで初の金メダルを獲得した。次のリオパラリンピックでは5位に終わったものの、強豪国として世界に名を馳せている。そして2020年、2大会ぶりの金メダル獲得に向けてキーマンとなるのが、欠端瑛子だ。彼女の武器である回転投げは、世界屈指の技術レベルを誇っている。そんな欠端選手に、ゴールボールとの出会いや過去2大会のエピソード、そして2020年への想いを伺った。(取材・構成=竹中玲央奈)(写真・市川亮)
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東京2020オリンピック・パラリンピック
10ヶ月でアジア新!パラ界の新星、井谷俊介 「1秒の差は縮められる」
2018年1月から本格練習を始め、その年10月の「インドネシア2018アジアパラ競技大会」の男子100m予選でアジア記録を樹立して優勝。短距離界に彗星のごとく現れたパラアスリートが、井谷俊介(24=SMBC日興証券)だ。今年7月の「パラ陸上 関東選手権」では男子200m(義足T64)で23秒80のアジア新をマークして優勝し、2つのアジアタイトルを保持する。東京パラリンピック期待の超新星を、BS朝日「Withチャレンジド・アスリート〜未来を拓くキズナ〜」(第4土曜・午前9時 ※今回の放送は第5土曜)とともに取材した。(取材・構成・平辻 哲也)
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東京2020オリンピック・パラリンピック
高橋和樹の“教科書”は東京パラで結実する。「2人」でつくり上げたボッチャとは?
重度の脳性まひ、あるいは同程度の四肢機能障がいのある人がプレーするパラリンピック種目、ボッチャ。ジャックボール(目標球)と呼ばれる白いボールに、赤、青それぞれ6球ずつのボールを投球し、いかに近づけるかを競う競技だ。強い決意を持ち、ボッチャでの東京2020パラリンピックの出場を目指しているのが、高橋和樹選手だ。全国大会に出場するほどの腕前を誇った柔道の事故で、高校生の時に頚椎(けいつい)を損傷し、四肢にまひを負った高橋選手。ボッチャでは、4つのカテゴリー(BC1〜4)のうち、障がいの程度が最も重いBC3クラスに属する。同クラスの選手は自己投球ができないため、アシスタントが付き、ランプと呼ばれる投球台を用いて競技に臨む。現在は、アスリートとして企業に所属し、アシスタントの峠田(たおだ)佑志郎さんとトレーニングに打ち込む日々だ。そんな2人の関係性や、パラリンピックへの思い、そしてボッチャの醍醐味について伺った。(取材・構成=吉田直人)
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東京2020オリンピック・パラリンピック
上山友裕、リオ・パラアーチェリー入賞の秘訣は「弱さを見せる強さ」
東京パラリンピック競技の一つ、パラアーチェリー。狙いを定めて、矢を放つ。必要なのは平常心と集中力、つまり自分との戦いだ。この競技で金メダルを期待されているのが、上山友裕選手(31歳)。リオパラリンピックでは初出場で5位、去年のアジアパラ競技大会ではミックス戦で銀メダルを獲得し、国内トップ選手として走り続けている。2020年、パラアーチェリー競技本番が開始される8月28日に33歳の誕生日を迎える彼は、1年半後のイメージを「自分が生まれた日に、伝説を生んでいく」と語る。そんな上山選手に、競技に対する価値観や、夢への原動力、2020年への思いをインタビューした。(取材・構成=久下真以子)
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東京2020オリンピック・パラリンピック
新国立競技場の民営化にサッカー協会が乗り出す!? いまさら議論が始まっている「アフター2020問題」
東京五輪・パラリンピックのメインスタジアム、新国立競技場の大会後の民営化について、日本サッカー協会の田嶋幸三会長が運営権取得に関心のある事業者への日本スポーツ振興センター(JSC)の意向調査に応募したことを明らかにした。「本来、建設前に決めておくべきことをなぜいまさら……」と、横浜DeNAベイスターズ初代球団社長であり、スポーツビジネス改革実践家の池田純氏がこの問題について語る。
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東京2020オリンピック・パラリンピック
「電動車椅子サッカーこそ、パラリンピック種目に」 映画『蹴る』中村和彦監督が語る理由
電動車椅子サッカーの日本代表を目指す選手たちに6年間に渡って、密着したのがドキュメンタリー映画『蹴る』(東京・中野ポレポレ東中野で公開中)だ。監督はサッカーの日本代表のオフィシャルドキュメンタリーDVD 『日本代表激闘録』シリーズや障害者サッカードキュメンタリーを制作してきた中村和彦氏。電動車椅子サッカーは、重い障害を持つ4名の選手が電動車椅子を操り、対戦チームとのゴール数を競う。2011年7月から制作をスタートさせた中村監督が、映画に込めた思いを語った。
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東京2020オリンピック・パラリンピック
永岡真理「電動車椅子サッカーに出会っていなければ、こんなに元気じゃなかった」
電動車椅子サッカー・日本代表入りを目指している永岡真理選手。生まれながらにして難病「SMA(脊髄性筋萎縮症)」を患い、4歳から車椅子生活に。今はパチンコチェーンを運営する「マルハン」の社員として在宅勤務を続けながら、パラリンピックの正式種目入りを目指して、電動車椅子サッカーの普及に力を注いでいる。ドキュメンタリー映画『蹴る』(監督・中村和彦)でヒロインを担った永岡選手の夢とは?
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オールスポーツ
“忖度”では世界と戦える組織は生まれない 日本のスポーツ界は人材を活性化せよ!
3月末、団体球技リーグの組織で構成された、一般社団法人日本トップリーグ連携機構の総会が開催。その席で会長の川淵三郎氏がスポーツ界の人材不足を指摘した。「過去の経験者だけを集めればいいというわけではない。ビジネスなどいろんな知識を学んだ優秀な人材を集めなければいけない」。ラグビーワールドカップやオリンピック・パラリンピックなど世界的なビッグイベントが続く日本のスポーツ界。この盛り上がりを未来へつなげていくにはどのような人材が必要なのだろうか? 横浜DeNAベイスターズ初代球団社長でスポーツビジネス改革実践家の池田純氏が自らの持論を語った。
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東京オリンピック・パラリンピック
ブラジルのトップ・パラスイマーはF1レーサー並のスポンサード!?
世界最高峰のパラアスリートたちに迫るIPC & WOWOW パラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ「WHO I AM」はこれまでシーズン3を放送し、世界各国の計24人のパラアスリートを紹介してきた。その番組のチーフプロデューサーを務める太田慎也氏に、世界のパラアスリート事情を聞いた。暮らしぶり、練習環境に違いはあるのか?(取材・平辻哲也)
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パラリンピック
「自分自身を語れますか?」パラアスリートが体現する、人生の指針
「WHO I AM」。このタイトルにパラアスリートの真髄が隠されている。「『超人』と言ってしまうと『我々とは違う世界にいる違う人たち』になってしまう」。そう語るのは、WOWOWのチーフプロデューサー太田慎也氏。当初はパラアスリートを色眼鏡で見ていたというが、価値観はどう変わっていったのか? また「これが自分だ!」というタイトルに秘められた思いとは?
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パラリンピック
廣瀬悠・順子夫妻の「愛のカタチ」 二人三脚で目指すパラリンピック柔道「夫婦揃って金メダル」
12月に都内で行われた、日本一を決める「全日本視覚障害者柔道大会」。あらかじめ相手選手と組んだ状態から試合が始まるためダイナミックな技が繰り広げられやすく、会場には多くの観客やマスコミが詰め掛けた。その中で、仲むつまじい二人の姿が目に焼き付いた。 廣瀬悠選手(39歳)・順子選手(28歳)夫妻。リオデジャネイロパラリンピックでは共に出場し、順子選手は銅メダルを獲得。2020年東京パラリンピックでは夫婦そろっての金メダルを目指している。弱視という障害を持った二人の出会いと軌跡、柔道への考え方、夫婦円満の秘訣についてインタビューした。(取材・構成=久下真以子(フリーアナウンサー))
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パラリンピック
池透暢、車いすラグビー日本代表キャプテンが歩んだ「挑戦の人生」の軌跡。金メダルは「74%」
車いす同士が激しくぶつかり合う。その激しさから「マーダーボール(=殺人球技)」とも呼ばれる、ウィルチェアーラグビー(車いすラグビー)。日本代表は2018年8月の世界選手権で世界ランキング1位のオーストラリアを破って金メダルを獲得し、東京2020パラリンピックに向けて最も注目を浴びる競技の一つとなっている。 そのチームの中心にいるのが、38歳の池透暢選手。競技歴6年ながら、キャプテンとしてチームメイトからも厚い信頼を得る池選手が、いまアメリカリーグに挑戦しさらなる高みを目指している。これまでの軌跡と、思い描くリーダー像、チームのこれからについてインタビューした。(取材・構成=久下真以子)
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東京オリンピック
私たちは東京オリンピックをどこまで知っているのか? 組織委員会に訊く大会の“成功”と“価値”とは
いよいよ来年に迫った、東京2020オリンピック・パラリンピック。この世紀の祭典に向け少しずつ盛り上がりを見せてきていることは、おそらく多くの人が感じていることだろう。2020年、世界中から集まったトップアスリートたちが、日本中を熱狂と感動に包んでくれるに違いない。だがホスト国の一員である私たちは、オリンピック・パラリンピックを“ただ楽しむ”だけでいいのだろうか? 私たちはこの大会の土台となる考え方をどれだけ知っているのだろうか? “一過性”の盛り上がりではなく、本当の意味で成功に導くために求められることとはいったい何だろうか? 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会でスポークスパーソンを務める高谷正哲氏に話を聞いた。