ロナウドは94億! メッシは87億!

 アメリカの経済誌『フォーブス』が毎年、発表しているアスリート年収ランキング上位100名。2015年6月発表のランキングではボクシング界の二大巨頭、フロイド・メイウェザー・ジュニアとマニー・パッキャオが1位、2位だったが、両者が引退したことにより(パッキャオは後に引退を撤回)、2016年6月に発表されたランキングでは上位に変化があり、サッカー界の二大巨頭が1位、2位となった。

フォーブスは6月8日、「世界で最も稼ぐスポーツ選手」ランキングを公開した。今年、首位に立ったのはサッカー選手のクリスティアーノ・ロナウド。その年収は年俸やボーナス、広告契約料の総計で8800万ドル(約94億2000万円)に達した。(中略)2位には同じくサッカー選手のリオネル・メッシがランクイン。今年1月、通算5度目のバロンドールを受賞した彼は年収8140万ドル(約87億100万円)。メインスポンサーのアデイダスとの契約は年間1000万ドル以上とされ、広告収入は合計2800万ドルと見込まれる。
「世界で最も稼ぐスポーツ選手」はロナウド 年収94億円で首位に | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

 C・ロナウドは年俸や賞金、グッズの売り上げなど、クラブから5600万ドル(約59億9000万円)を得ている他、スパイクのサプライヤーであるナイキや高級腕時計メーカーのタグ・ホイヤーなど、世界の超一流企業とスポンサー契約を結んでおり、これらの総額が3200万ドル(約34億4000万円)となっている。アスリートとしての純粋な評価に加え、商業価値も非常に高いプレーヤーと言える。

 2位のメッシはクラブからの収入が5340万ドル(約57億1000万円)、スポンサー契約料が2800万ドル(約30億円)。C・ロナウドにはわずかに及ばなかったが、同等の価値を持った選手と言える。

 C・ロナウドとメッシの年俸は20億円以上と言われているが、これは現在のサッカー界における最高額ではない。ボカ・ジュニオルスから中国の上海申花に移籍したアルゼンチン代表FWカルロス・テベスは、週給約9000万円の契約を結んだと言われており、年俸換算では約47億円。C・ロナウドやメッシの2倍以上の年俸を得るテベスが現時点でのトップだ。

 また、同時期に上海上港と契約を結んだブラジル代表MFオスカルは年俸約30億円、かつて東京ヴェルディなどでプレーしたブラジル代表FWフッキは年俸約24億4000万円と、中国でプレーする選手の中にはC・ロナウドやメッシを超える年俸を受け取っている選手が何人かいる。ただ、彼らは商業価値が高いとは言えないので、よほど高額のボーナスでも出ない限り、次回以降のランキングで両巨頭を脅かすには至らないだろう。

34億のボルトにはまだ伸びしろが!?

©Getty Images

 ランキングの上位はサッカー以外にバスケットボールやテニス、アメリカンフットボール、ゴルフ、F1など、高額年収と簡単に結び付けられる競技のアスリートが並んでいる。その中で異彩を放つのが、陸上界から唯一、ランクインした32位のウサイン・ボルトだ。

 一般的な陸上選手の場合、大会に出場して獲得する賞金が主な収入源となっている。ボルトの場合、2016年はこれらの賞金の総額が約2億7000万円。“二刀流”で知られる北海道日本ハムファイターズ、大谷翔平の2017年の推定年俸とほぼ同額だ。ただ、ボルトの場合はスポンサー契約料がC・ロナウドやメッシとほぼ同等の約32億1000万円にも達し、総額で約34億8000万円に上る。ちなみに、ボルトはスパイクのサプライヤーであるプーマを始め、ビザやゲータレード、日本では全日空などの大手企業と契約を結んでいる。

 サッカー界では「C・ロナウドとメッシ、どちらが優れているか」という議論が事あるごとに起こるが、これに明確な答えが出ることは絶対にないだろう。得点数やアシスト数という数字的要素に加え、チームにどれだけ貢献しているか、どれだけの影響力を与えているか、といった目に見えない要素も絡んでくるからだ。しかし、ボルトの場合は「陸上男子100メートル走、200メートル走で人類史上最速」という、地球上で唯一、彼だけが名乗れる称号があるため、広告としての価値が非常に高い存在と言える。

 ボルトは今年8月の世界陸上を最後に陸上から引退することを表明しているが、サッカー選手への転身を真剣に考えていると言われている。同じプーマがサプライヤーとなっている縁で、日本代表MF香川真司の所属するドルトムントと接触しているという噂もあるが、もし本当に彼の夢が実現し、「人類史上最速のプロサッカープレーヤー」が誕生した場合――その価値はC・ロナウドやメッシを超えるかもしれない。

生涯収入500億超! メッシとロナウドの“お買い物事情”

サッカー界の2大セレブ、C・ロナウドとメッシの生涯収入はともに数百億円。彼らは有り余るその富を何に使っているのだろうか。

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庶民の給料を“秒速”で稼ぐフットボーラーたち

イブラヒモヴィッチ5400万円、テベス8600万円……これは年俸ではない、週給だ。今やトップ選手の報酬は莫大すぎて、我々庶民には少しもリアリティが感じられない。これを日給や時給に換算してみると、少しはリアルな額に感じられるが、同時に深いため息をつくことになる。

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日本代表はアディダス優勢 ロシアW杯出場全736選手のスパイク事情

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ユニフォームで見るワールドカップ サプライヤーの覇権争いとジンクス

14日に開幕したFIFAワールドカップロシア大会。世界最大のスポーツイベントに参加するのは、32カ国の代表チームだ。彼らが着るユニフォームはそのデザインが大きな話題となり、同時に莫大な収益を生み出す。今大会、各国代表チームが着るユニフォームの傾向に迫った。(文=池田敏明)

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起こせ“ジャイキリ”! W杯史上に残る番狂わせを振り返る

2018FIFAワールドカップロシアでは、前回王者ドイツがメキシコに敗れる波乱が起き、日本代表もコロンビアを下してアジアのチームとしてW杯史上初めて南米のチームを破るアップセットを演じた。いずれの試合も、格下のチームが強豪を打ち負かす“ジャイアントキリング”の事例と言えるだろう。本稿では過去のW杯で起きたジャイアントキリングを振り返る。今大会のグループステージで、これらを超える番狂わせが起こるか注目だ。(文=池田敏明)

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日本に13億円をもたらした16強進出! W杯の賞金と代表のボーナスを知ろう

ロシアW杯は、いよいよ30日から決勝トーナメントが始まる。戦前は苦戦が伝えられていた日本代表も、グループHで2位となり、2大会ぶりのベスト16進出を決めた。世界最大のスポーツイベントであるサッカーのW杯。総額4億ドルが賞金に計上されている今回のロシア大会では、優勝国にいくら分配されるのか。決勝トーナメントが始まる前に、チェックしておこう。(文=池田敏明)

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池田敏明

著者プロフィール 池田敏明

大学院でインカ帝国史を専攻していたが、”師匠” の敷いたレールに果てしない魅力を感じ転身。専門誌で編集を務めた後にフリーランスとなり、ライター、エディター、スベイ ン語の通訳&翻訳家、カメラマンと幅広くこなす。