YouTubeではできない「相互性」を活かした多彩なコンテンツ

次世代のファンコミュニティ「Fanicon」には、ライブ配信のコンテンツとして音楽やスポーツ中継のほか、個人配信者による雑談など、多彩なコンテンツが揃っている。これらライブ配信の動画とYouTubeなどの動画配信との最も大きな違いは、「相互性」があるということで、そこから笑いや感動、興奮、同じ時間を共有する楽しさのようなものが生まれる。ライブ配信の最大の特徴ともいえる相互性とは、配信者とユーザーとの間で繰り広げられるリアルタイムのコミュニケーションを指し具体的には、配信者が喋ったことやおこなっていることに対して、視聴者がコメント欄に何かを書き込み、それを見た配信者がまた何かしらのアクションを起こして、配信をつくり上げていく。その相互性が強まると、情報を発信する側と受ける側の距離が、従来のメディアにはないほど縮まる。その相互性で注目されているライブ配信コンテンツのジャンルが、野球の試合の「ながら見」だ。

今回行われた坂口智隆さんと館山昌平さんの軽快な雑談と野球談義では約2時間の配信でいろんなトークが展開された。現役時代には聞けなかった二人の雑談を、プロ野球の試合を見ながら聞くことができる新しいサービスに注目していきたい。

「ながら見で話題に上がった奥川投手のトミージョン手術の見解について」

配信日の前日、6月14日のヤクルトの先発は奥川恭伸投手。2022年3月29日巨人戦(神宮)以来、808日ぶりとなる1軍のマウンド。前日の取材で奥川投手は「一番は、抑えて勝つ試合を届けられたらいいなと思う。もちろんそこを目指すんですけど、結果というのはやってみないと分からないので、とにかく最後まで頑張りたいと思います」と話した。
奥川投手は5回79球、被安打7、3奪三振、1失点で降板し勝利投手の権利をつかむと自身980日ぶりの白星を挙げた。奥川投手について、館山さんは「メディアとかではあまり言わないですけど、相当辛かったと思います。彼の体を見たこともないのにトミージョン手術をしろとか、そういう声もありました。でもそれは本人にしかわからない。」と自身の体験も踏まえOB LEAGUE 内で見解を述べた。

交流戦後も注目していきたい球界最年長コンビ

OB LEAGUE中の視聴者からの「ヤクルトの今年の注目選手は誰ですか?」という質問に、館山さんが選んだのは、現在、球界最年長野手のヤクルト・青木宣親外野手(42)と球界最年長投手の石川雅規投手(44)の二人。
石川投手は6月20日現在、登板4試合で1勝1敗、防御率2.00と好成績を残しています。6月2日に楽天モバイルパーク宮城で行われた楽天戦では、今シーズン初勝利をあげ、史上初めて、新人の年から23年連続で勝利をあげた。
青木選手は6月20日現在、79打数16安打で2割0分3厘と本来の結果が出ない中でも6月16日に行われたオリックス戦では、逆転勝利を呼び込む盗塁を決めるなど、交流戦の勢いそのままに巻き返しを図るヤクルトに欠かせない存在となっている。

コメントを介した、OB選手と視聴者のコミュニケーションが魅力

野球の試合をみながら配信者の雑談に対して、視聴者はコメントを投稿。そのコメントに配信者が反応すると、視聴者はあたかも野球の「副音声から反応してもらった」という、うれしい気持ちになり、そのような相互作用が、「ながら見」の中で起こっている。
「視聴者が自ら気になることをコメントができる」「配信者がコメントを見ながら内容を変えていく」「視聴者の参加意識が高まる」といった相互作用が働くことで、どんどんながら見をする視聴者が増えて、その配信自体が盛り上がるだけでなく、視聴者がファンとして定着すれば、人気コンテンツへの道も拓けるようになる。
OB選手と視聴者の間で起こる化学反応こそが、ライブ配信の醍醐味であり、視聴者を呼ぶ最重要要素。つまり、今回のOB選手たちによるライブ配信は、「視聴者とつくり上げる、新しい野球観戦の形」であることに魅力があるともいえる。

次回のOB LEAGUEは、6月23日14時30分〜、東京ヤクルトスワローズOBの荒木貴裕さんと上田剛史さんを迎え展開される。

OB LEAGUE

VictorySportsNews編集部