決勝トーナメント1回戦組み合わせ

▽3月5日(日本時間6日午前5:00~)
レアル・ソシエダード(スペイン)
VS
パリ・サンジェルマン(フランス)
1st.leg 0-2/UEFAクラブランキング38位×4位

バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)
VS
ラツィオ(イタリア)
1st.leg 0-1/UEFAクラブランキング2位✕30位

▽3月6日(日本時間7日午前5:00~)
マンチェスター・シティー(イングランド)
VS
コペンハーゲン(デンマーク)
1st.leg 3-1/UEFAクラブランキング1位×37位

レアル・マドリード(スペイン)
VS
ライプツィヒ(ドイツ)
1st.leg 1-0/UEFAクラブランキング3位×7位

▽3月12日(日本時間13日午前5:00~)
アーセナル(イングランド)
VS
ポルト(ポルトガル)
1st.leg 0-1/UEFAクラブランキング21位×19位

バルセロナ(スペイン)
VS
ナポリ(イタリア)
1st.leg 1-1/UEFAクラブランキング12位×15位

▽3月13日(日本時間14日午前5:00~)
アトレチコ・マドリード(スペイン)
VS
インテル・ミラノ(イタリア)
1st.leg 0-1/UEFAクラブランキング13位×6位

ドルトムント(ドイツ)
VS
PSVアイントホーフェン(オランダ)
1st.leg 1-1/UEFAクラブランキング11位×31位

 いくつかの注目カードに着目して第2戦の行方を占ってみたい。

 スペインのバスク地方にあるサンセバスチャンを本拠地とするRソシエダードは第1戦で0―2と完敗し、久保も相手CKでのマークが甘く失点に絡んでしまった。チーム状態は芳しくなく、1月27日から2月28日までの公式戦は8試合で1勝4分け(スペイン国王杯でのPK負けを含む)3敗。そのうち5試合で無得点に終わっている。厳しい情勢ではあるが、パリの巨人を相手に先制できれば、ホームのサポーターも大いに盛り上がって逆転の機運が高まるかもしれない。パリSGにはいわずもがな、エムバペがいる。メッシ、ネイマールがいたころから華やかさの面では見劣りするが、フランスでは群を抜いた戦力を誇っており、久保の前に立ちはだかる。Rソシエダードは16強に勝ち残っているクラブのうち、UEFAクラブランキングが最も低い38位。ベスト8なら大きなサプライズといえる。

 バイエルン・ミュンヘンは苦難のシーズンを送っている。国内リーグは2位に甘んじていて連覇が11で途切れる可能性が高まっており、トゥヘル監督の今季限りでの退任も決まった。2月には公式戦3連敗を喫し、不安定さが目立つ。今季加入したイングランド代表FWケインはリーグ戦で27ゴール(2月29日時点)と得点ランキングを独走しているが、シーズンの正念場でこそ価値を発揮なるか。欧州チャンピオンズリーグでは2011/12年シーズン以降で、ベスト8入りを逃したのはたった1度だけ(2018/19年シーズンでベスト16敗退)だが、今季は果たして―。

  一方で、鎌田大地のいるラツィオは24シーズンぶりの欧州チャンピオンズリーグのベスト8入りを目指している。鎌田自身は冬の移籍を取り沙汰されるなど、チーム内での立場を確立できていない。出場機会が巡ってくれば、ドイツ時代に何度も対戦した王者を相手にゴールに絡むプレーで持ち味を発揮したい。

 グアルディオラ監督率いる昨季覇者は第1戦で3―1と快勝。UEFAクラブランキングでも37位のコペンハーゲンとは大きな開きがあり、チーム力の差を考えてもマンチェスター・シティーの7季連続のベスト8入りは手堅いとみていい。マンチェスター・シティーは、リバプールやアーセナルとのプレミアリーグでの首位争いも熾烈で、メンバーを落とすことも考えられそうだ。
 
 レアル・マドリードとライプツィヒはランキングで3位と7位で、決勝トーナメント1回戦の8カードの中では最も高いレベルで拮抗している。とはいえ、実績で上回る白い巨人の優位は動かず、第2戦をホームで迎えられることもプラス材料。4季連続のベスト8入りが有力だ。

 アーセナルはUEFAクラブランキングが21位で、ポルトの19位を下回っている。ここ数年は欧州チャンピオンズリーグから遠ざかっていたことを考えると、このランキングの位置は仕方なく、2018/19年や2020/21年シーズンに欧州チャンピオンズリーグでベスト8という実績を残しているポルトの経験値は侮り難い。

 第1戦は後半アディショナルタイムにゴールをこじ開けたポルトに軍配が上がった。プレミアリーグで首位争いをしているチームの現在の力は確かに欧州でもトップレベルだろうが、ホームでの第2戦もポルトに苦しめられる可能性は十分にある。アジア・カップを終えてからチームに戻った冨安健洋はふくらはぎの負傷の影響でベンチ外の状況が続いており、復帰間近という報道もあれば、リスクを避けて慎重を期すとの報道もある。クラブにとって2009/10年シーズン以来となる14季ぶりのベスト8を懸けた一戦のピッチに日本代表DFの姿はあるのか。

 バルセロナ―ナポリは、伝説的選手だったマラドーナにゆかりの深いクラブ同士の顔合わせだ。第1戦は1―1で引き分けた。ともにエースFWのレバンドフスキ(バルセロナ)、オシメン(ナポリ)がゴールを挙げており、第2戦でも両ストライカーの決定力が試合を左右しそうだ。


VictorySportsNews編集部